海を目指して(ツーリングの終わり) | 旅ノカケラ

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@人生は先がわからないから、面白い。
@そして、人生は旅のようなもの。
@今日もボクは迷子になる。

▼某月某日
国道16号は千葉から関東平野をぐるりとまわり千葉へ至る広大な環状線だ。
湾岸道路、国道357号と分岐して、国道16号を少し走った先にあるファミリーレストランでぼくらは遅い夕食を食べた。
そして、彼女と別れた。
ぼくは国道16号を真っ直ぐ進み、彼女は千葉東金道路へと進んだ。
ホーンを短く鳴らし、アクセルを開ける。
ぐんぐん加速するバイク。
突然、バイクのヘッドライトが消えた。
それは、まるでバイクが彼女との別れを惜しむぼくの気持ちを知っているかのような出来事だった。

 

太陽が西に傾けば傾くほど、残された時間が少なくなってくる。
ツーリングが終わりに近づくほど、もっと一緒に走りたい気持ちが湧き上がってくる。
バイクを停めるたびに彼女と話をしたが、ぼくが「そろそろ行こうか」と切り出すまで彼女の方から腰を上げることをしない。
そんな控え目な(?)彼女の性格を知って、もうちょっと、もうちょっとと走り出すタイミングを遅らせた結果、ずいぶんと遅い時間になってしまった。
ファミリーレストランのソファでぐったりしている彼女を見ていると、走りなれていないからリードしてきたぼくに責任があると思ってしまう。
房総半島を一周することが彼女の夢の1つであったが達成感でいっぱいの気分じゃないだろう。
きっと疲労感でいっぱいの気分だろう。

 

ひとりになっても、ぼくのボルテージは上がり続け、途切れない。
そんなとき、バイクのヘッドランプが玉切れをおこした。
ハイビームに切り換えると、遠くの標識が明るく照らし出された。
ロービームにしてみると、暗闇になり進むべき道が見えない。
前方を走る車、対向車には悪いがハイビームのまま走り続けた。
コンビニエンスストアでガムテープを買って、ライトの上部を隠せばいいが、少しでも停まりたくなかった。
信号待ちではできるだけ先頭に進み出て、飛ばしながら前方に車が来ないような走りをした。
それがかえって反感を招いたようで、ときどき意地になって追いすがってくる車や暴走しながら抜いて行く車があった。
ぼくの前に出た途端、まぶしくて無茶な追越をしながら車線を変える車もいた。
自分のせいで事故を誘発したら嫌だなぁと思いつつ、無事に自宅にたどり着いた。
結局、土曜の晩、夜11時に出発して、月曜日の午前1時20分ごろ帰って来た。
ずいぶんと長い日帰りツーリングはこうして終わった。