岸田首相の支持率が回復した理由! | 最近の古いモノは!

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「最近の若い者は…」とよく言われますが、
そう言う「古い者」はそんなに立派だったのでしょうか?このブログでは過去の新聞記事等をベースに、「古い者」の昔を検証してみます。
「最近の…」と言われたら、「あなたの時代はもっと悪かった」と言ってやりましょう。






1970年代の事件





負けるとわかっていても…!



岸田首相は
なぜ国民の支持を回復したのか?







我に七難八苦を与え給え

山中鹿之助が月に願う



ご利益を願う人が多い中で、
「七難八苦を与えろ」

つまり自分に苦難を与えろと月に祈る。


素晴らしいメンタルだ。




そう願う鹿之助は
尼子家の家臣として尼子復興のため尽力した。

そのため江戸時代には
忠義の士として描かれるようになった。



そう…山中鹿之助は
大義のために己を犠牲にして
負ける可能性が高い戦いに身を呈した。





同じく人気のある歴史上の人物に

真田幸村がいる。


彼も自分を馬廻衆に抜擢した
豊臣秀吉に報いるために、
勝てない戦いである大坂の陣に赴き、

一時は徳川家康を追い詰めた




このように日本人は…

大義のために勝てない戦いをする人物を

好む!



勝つか負けるかではない。

大義のために戦うかだ!


それこそが日本人の生き様だ!





負けるとわかっていても
男には戦わなければならない時がある。


である。



これはかの有名な
キャプテンハーロックの言葉だ。





腐敗した地球に見切りをつけ、
府中をさまよう海賊ハーロック。


その言葉が上記の言葉


勝てる戦いだけをしていても
意味はない!

負けるとわかっていても
あえて立ち向かう!


大義のために…!



そういう時が男にはある!



昨今のジェンダー云々の時に
怒られそうな言葉だが…


戦わなければならない時が…

実際にあるのだ。




そしてそういう男たちが…

以前いた!




19715月24日の新聞夕刊に
以下の記事が載った。


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罪に問えない幕切れ
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罪に問えない?

どういうことか?



記事によるとこういうことだ。



1960~70年代の話。


大阪を舞台に不正入試がまかり通っていた。


対象の大学は大阪大学大阪市立大学




この仕掛けはこうだ。


両大学の入試問題を印刷しているのは

大阪刑務所だった。



この刑務所に入っていた受刑者が
そのことから気が付いた。

この入試問題を盗んで横流ししよう。



そして仲間を募り、
一人が出所したのを機に
実行に移した。



刑務所内で入試問題を手に入れ、
それを外の仲間に渡して、

希望者に見せて金を稼ぐ。



この方法は大当たりし、
一味は総額2億3千万円の利益を得ていた。



因みにこの事件は
金銭上のトラブルから3人の犯人が揉め
1人を殺害したことから警察に発覚した。



そして1人を殺した2人は
罪を償うことになる。




ところで問題なのはブローカーだ。


実はこの犯人ら、
自分たちで受験生たちを集めていたのではない。


ブローカーを介して
受験生たちを集めていたのだ。




しかしこのブローカーだが、
処罰することはできなかった
それが上記新聞記事の意味。


と…いうのは…

当時の法律では処罰できなかったからだ。



その旨は検察もそう言っていた。



警察が送検してきても

「俺たちは起訴しない!」


つまり裁判にはかけないで釈放する。


そういうことだ。




うーむ!



不正をやったとわかっていながら、

みすみす見逃すのか?



これは大義にもとる。

 

 

しかしそれに異議申し立てする男たちがいた。

 

それが大阪府警の刑事たちだった!

負けると…、

つまり検察が起訴しないとわかっていながら

あえて戦いを挑んだ。

 

 

それが大阪府警の男たちだった。

 

 

てとろどときしん 大阪府警・捜査一課事件報告書 (角川文庫) [ 黒川 博行 ]

 


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警察  あり得ない
 

警察  起訴しない?
 

警察  そんなことあり得ない。
 

警察  完全なる不正だよ
 

警察  入試問題が刑務所で印刷されている
 

警察  そこに目を付けて
 

警察  刑務所の外と連携を取り
 

警察  入試問題を横流しする。
 

警察  対象は大阪大学と大阪市立大学
 

警察  多少微妙だが…
 

警察  それでも入りたい奴は
 

警察  大金を払う
 

警察  相場は受験生1人当たり
 

警察  1千万円!
 

警察  それだけ払っても入りたいのか?
 

警察  大阪大学はまだしも
 

警察  大阪市立大学…って、
 

警察  微妙だよね。
 

警察  でも希望者は多かったようだ。
 

警察  因みに全員は入れた訳じゃない。
 

警察  と…いうのも入試問題を提供するので
 

警察  答えじゃないから
 

警察  問題が分かっても答えが分からない
 

警察  そういう奴等もいたようだ。
 

警察  そういうウルトラ馬鹿はさておき
 

警察  いずれにせよ不正不正
 

警察  だから俺たちは逮捕して、
 

警察  送検する!
 

警察  送検すると検察が判断して
 

警察  起訴するかどうかを決める。
 

警察  起訴すると、裁判に付される。
 

警察  しないと無罪放免
 

警察  でも聞くところによると
 

警察  検察は起訴しない。
 

警察  そういう予定らしい。
 

警察  はぁ?
 

警察  ふざけんな!
 

警察  こんな不正を送検しなければ
 

警察  大義にもとる!
 

警察  例え検察が起訴しないと宣言しようと
 

警察  警察は送検する
 

警察  負けるとわかっていても
 

警察  戦わなければならない時がある
 

警察  今がその時だ!
 

警察  送検する!
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若干違っているが、
警察は本当にそう考えていたようだ。


つまり検察が起訴しない意向と知りながら、

負けるとわかっていながら
あえて送検する。



それで送られた検察側は…


どうしたか?









あっさり不起訴!

先に指摘したように、
検察は送検されても起訴しない

そう宣言していた。


それ故に実際に送検された時、

すぐに起訴にした。




ところでどうして不起訴にしたのか?



この事件は偽計業務妨害罪で送検されてきた。


偽計業務妨害とは…

人を錯誤に陥らせるような手段を用い、
業務の妨害をすること。
この場合は実際に業務の妨害が起きなくても
その恐れがあるとすれば足りる。



警察の言い分では
「入試問題を横流ししたことで、
 業務を妨害した」


というもの。



他方、検察の言い分は、
「業務の妨害とは、正面から邪魔すること。
 今回の場合、受験は行われているので
 業務の妨害にはならない」


とのこと。


例えば「爆弾を仕掛けた」などの
嘘の噂を広めて受験そのものを止めさせたら
偽計業務妨害罪に相当するが…


今回の場合には受験が行われており
業務妨害には該当しない。


というもの。




うーむ!


なんか釈然としないが、
法的にはそういうことのようだ。

 

愛の放擲(詩と哲学のボードゲーム)

 


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検察  あり得ない
 

検察  起訴?
 

検察  そんなことあり得ない。
 

検察  不正は不正だよ
 

検察  道義的には極めておかしい
 

検察  俺もそう思う
 

検察  でも…ね。
 

検察  偽計業務妨害にはならない。
 

検察  「偽計」とは偽ること
 

検察  「業務妨害」とはその名の通り、
 

検察  業務を妨害すること
 

検察  つまり偽りの情報等を流し、
 

検察  業務を妨害すること。
 

検察  今回の場合の「業務」って
 

検察  「受験」だから
 

検察  実際に受験は行われており、
 

検察  確かに一部不正はあったけど
 

検察  大体は正常に行われていた。
 

検察  業務妨害って一部じゃなく、
 

検察  全部もしくは大部分が妨害されないと
 

検察  業務妨害にならない
 

検察  つまり受験はほとんど正常に行われ
 

検察  一部不正があったからと言って
 

検察  業務妨害にならない
 

検察  大体、大学側も不正は知らなかったので
 

検察  妨害された認識さえない
 

検察  ならなおさら偽計業務妨害罪
 

検察  これの対象にはならない。
 

検察  世間的におかしいとは思うよ
 

検察  でも検察の仕事は法律に則って
 

検察  起訴することだから
 

検察  いかに大義があろうと
 

検察  法律が想定してないなら起訴できない
 

検察  だから…
 

検察  起訴にする!

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1浪2留の東大卒が、逮捕・不起訴釈放後3か月で国立大学医学部に合格できた理由 偏差値30台からの東大、医学部再受験 [ 留置番号237番 ]

 



と…いうことだ。


結局、実行犯はともかく
受験生に接触していたブローカーは

処罰できなかった。



世も末だ!






ところでこれが冒頭の指摘に…

 

どう関係があるのか?


そう思ったかもしれない。




これは大いに関係がある。




つまり今回の記事の主題は…

 

大義のためには
負けるための戦いをすることもある。


それが日本国民を感動させ、
支持をされるのだ!


そういうことが言いたい。




そして最近の日本で、
それが見事の証明されたのが…


岸田政権の支持率上昇だ。


岸田政権の支持率が上昇している。

 

それを多くの識者は不思議そうにしているが、
今回の筆者の記事は岸田政権の支持率上昇を

説明している!





つまりこういうことだ。



先の衆議院補選

ここで自民党は3連敗(2つは不戦敗)した。



しかしこれは自民党にとって

勝てない戦いだった。


なぜなら逆風だったから。



本来なら戦いを避けることもできた。

しかし岸田首相はここで
果敢に立ち上がって戦いに挑んだ。



結果敗れはしたものの

その見事な戦いは国民の心を掴んだ


そう…山中鹿之助や真田幸村を
のちの人たちが支持したように、



岸田首相の男気に
国民は心を打たれたのだ。





だから支持率上昇につながった。
しかも7ポイントも上昇

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「なんでそんなに?」
内閣支持率7ポイントアップの波紋
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自民党員さえも「なんで?」と言っているが、

これは不思議でも何でもない。

例えばこのシーンを見て感動しないか?

衆議院補選に立ち向かう時の岸田首相は
コイツに立ち向かうのと
同じ心境だったのだ。



因みにこのシーンは…
かなり読者に支持されているシーンらしいが…



そんなこと知らん!



岸田首相と無免ライダーは

同じ心境だった!



だから心を打たれた国民は
岸田首相の支持を回復させた。



山中鹿之助は尼子家復興のため

真田幸村は豊臣家への恩義を返すため

そして無免ライダーは人々を救うため、

そのような大義のために
勝てない戦いに命を懸けた。




要は勝てるか勝てないかではなく、
大義のために戦えるのか?


それだ!




岸田首相は大義のために
勝てない戦いに立ち向かった。






ところでここまでお読みになった方には

疑問があるだろう。




その疑問とは…

岸田首相の大義って、なんだ?

 

 



岸田首相の大義とは…


裏金を守ること!



それが彼の大義だ!