1970年代の事件
◎人を動かす!
もっと変わりたい。
こんな自分じゃイヤだ。
そう考えている人も多いでしょう。
自分はこんなもんじゃない。
もっとできるんだ!
そのためには変わらなきゃ!
素晴らしい!
そう言っていたのがこの人!
彼のセリフこそ
なるほど…だから世界的名手になったのか!
そのように自らを叱咤激励して、
自らを高めようとする。
それを自己啓発という。
自己啓発のためには色々なノウハウがある。
そして色々な書籍がある。
その自己啓発書の中で非常に著名なのが、
「人を動かす」
アメリカの作家であり、教師のデールカーネギーの作
この本の中身を簡単に言うと、
「人は褒めることで動く」というもの。
何かあっても欠点を指摘するのではなく、
できるだけ長所を見つけて褒める。
「褒めて伸ばす」という言葉があるように、
人は褒められるのに弱い。
そしてその期待に応えようとして頑張る!
だから人は動くのだ!
この本は世界的なベストセラーになり、
日本でも400万部以上が売れたいう。
そう…人は褒めることで動く。
そういうこともあるだろう。
しかし逆もまた真なりだ!
つまり人は貶すことで動くこともある。
「人の悪口はダメよ!」
とは小学校の時に先生や親に言われたものだが、
そして実際に悪口はいけないものだが、
悪口によって人が動くこともある。
そしてそれだけではなく、
悪口によって良いことがあることも…。
例えばこの漫画のこれ!
流川楓が桜木花道に言うセリフ。
「出るなら出ろ どあほぅ」
どっからどう見ても悪口だ。
しかしその発言にムカついた花道は
安西先生が止めるにもかかわらず、
ケガをおして出場を強行する。
そして優勝候補の大本命
山王工業高校に勝利する!
流川と桜木はいつもケンカしており、
つまり犬猿の仲だった!
その流川に「どあほぅ」と言われたが故に、
桜木は痛みを忘れて試合に出場し、
実際に勝った!
つまり悪口が人(桜木)を動かし、
湘北高校は勝利した!
つまり褒めることで人を動かすこともあれば、
貶すことで、悪口で人を動かすこともある。
そういうことが以前あった。
1971年4月19日の新聞に以下の記事が載った。
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おしゃべり乱暴カラス ついにナワつきに
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記事によるとこういうことだ。
宮崎県宮崎市にある山崎団地。
この周辺にカラスが出没する。
そのカラスは近所の小学生に
「ばかやろう」「ざまあみろ」等の暴言を吐き、
更には嘴でつついてケガをさせた。
そのため近所の主婦らが協力して捕獲。
遂にお縄となった!
うーむ!
単に鳴いているだけなら問題ないが、
小学生に危害を加えるとは
主婦も黙っていられなかった。
悪口を言ったばっかりに、
トンだことになったな!
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主婦 トンデモナイ
主婦 あのカラスは
主婦 トンデモナイわ!
主婦 カラスはカラスらしく
主婦 カァー、って言っていればいいのよ
主婦 それなのにあのカラスは
主婦 暴言を吐くの!
主婦 例えば「ばかやろう」とか
主婦 「ざまあみろ」とか、
主婦 そんなことを言うの。
主婦 たまには「骨くっか」とか言うし。
主婦 これは宮崎弁で、
主婦 「骨を食べるか?」という意味
主婦 つぅーか、何で宮崎弁を知っている?
主婦 それに…
主婦 骨なんか食うかぁ!
主婦 骨じゃなくて肉を食う
主婦 決まってるでしょ!
主婦 それから暴言だけじゃなく、
主婦 あのカラスは子どもをケガさせた
主婦 まあ子どもが石を投げたのが原因だけど
主婦 その報復にカラスが
主婦 子どもの腕をつついた
主婦 でも大本はカラスが
主婦 悪口を言ったから
主婦 それで子どもが石を投げて
主婦 カラスが報復でつついた。
主婦 なら結局、カラスが悪い。
主婦 だからこっちは手分けして
主婦 カラスを捕まえたの!
主婦 今は警察署の鳥小屋に監禁している
主婦 どうしてくれようか?
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まあ、経緯はざっとそんな感じだ。
このカラスは普通に鳴くのではなく、
悪口を言った。
それに人間が動き出し、
カラスを捕獲した。
カラスも鳴かずば撃たれまい…!
流川楓ではないけれど、
悪口は人(主婦)を動かすのだなぁ!
◎悪口は身を助ける!
このカラスは悪口を言ったから捕まった。
つまり悪口は良くないこと。
悪口は身を亡ぼす!
そう言えるかもしれない。
しかし…必ずしもそうではない。
悪口は身を助けることもある。
例えばこの人!
人の悪口しか言っていない。
しかし大ウケ!
このように人の悪口を言って、
大儲けする人もいる。
そしてこのカラスも…
実はこのカラスは…
撃ち殺されるはずだった。
警察は被害を鑑み、
このカラスを”有害鳥獣”とし、
ハンターに依頼をしていた。
そこにこの主婦らが捕まえて
事なきを得た!
つまりこのカラスが悪口を言ったことで、
主婦に捕まり、おかげで命拾いした。
何が幸いするか分からんな!
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カラス 良かった
カラス ツイてたよ
カラス 俺は知らんかったけど
カラス 殺されるところだったらしい。
カラス 何でも被害があったからと言って
カラス 俺を有害鳥獣に指定
カラス そして俺を排除するために
カラス ハンターを雇ったらしい。
カラス ハンターっていっても
カラス コイツじゃねーぞ!
カラス 猟銃もっている奴らだ。
カラス それが俺を狙おうと、
カラス 手ぐすね引いて待っていたようだ。
カラス しかしその前に主婦に捕まり、
カラス 俺は九死に一生を得た。
カラス その後警察署の鳥小屋で
カラス その後の沙汰を待っているところだ。
カラス まあ殺されることはないだろう。
カラス 多分な!
カラス 大体俺を殺しても
カラス 意味が無い。
カラス 食べてもうまくないし、
カラス メリットが無い。
カラス だからこのままのんびり
カラス 過ごせるかも
カラス 小耳に挟んだところによると、
カラス 引き取り手がいるようだ。
カラス それなら飯の心配もないな!
カラス メデタシメデタシ!
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とは全く言ってないが、
事実、引き合いがあるのは事実だ。
ぜひウチで飼いたいって
言う人が2~3人いるようだ。
芸は身を助ける、というが、
悪口は身を助けているな!
そういえばこの人もそんな芸風だったな!
悪口を言うことは、
このカラスにとっての芸風なのか?
悪口を言うことで
良いこともあるものだ。