大阪府警曽根崎署の隠された陰謀を暴く! | 最近の古いモノは!

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「最近の若い者は…」とよく言われますが、
そう言う「古い者」はそんなに立派だったのでしょうか?このブログでは過去の新聞記事等をベースに、「古い者」の昔を検証してみます。
「最近の…」と言われたら、「あなたの時代はもっと悪かった」と言ってやりましょう。





1970年代の事件




阪神百貨店にて!

百貨店とは多くの商品を扱う。

食料品、衣服、家電、雑貨等々。

まさに”百貨”を扱う店


それが百貨店



その百貨店では多くの催事も行われる。

例えば美術品を展示して
集客を行うことも多い。



JRがまだ国鉄と言われていた時代。

国鉄大阪駅の前にあったのが
阪神百貨店



その阪神百貨店梅田本店でも催事を行っていた。
その催事とは浮世絵展


その浮世絵の目玉として展示していたのが、

座敷八景・鏡台秋月

江戸中期の浮世絵師
鈴木春信の作である。



この春信の作は数千万円の値が付くという。
当然、一番目立つところに展示してあった。

その春信の作が盗まれた。



19751月7日の新聞に以下の記事が載った。

------------------ー
「春信」 展示会場から蒸発
------------------ー


まあ”蒸発”と言っても盗まれたのだが、
一番の目玉商品が盗まれれば大騒ぎだろう。


事実、新聞沙汰にもなった。

衆人環視の下、
どうやって盗まれたのかは不明だが、
いずれにせよ百貨店としては大失態だ。

担当者はテンワヤンワだっただろう。




ところでこの盗まれた浮世絵だが、
意外なところから見つかった。



それは…

警察署だった。

大阪府警曽根崎署に保管されていた。



どういうことかというと、
井上」という人物から送られてきて、
その中身を確認しないまま保管されていた。


井上?って、

犯人はコイツか?


かっ…かわえぇぇぇ…





一度事件時のアリバイを
事情聴取したいところだが…


多分シロだろ。


多分




話を戻すと…

盗まれたのは1月6日
曽根崎署に送られてきたのが1月8日
つまり事件2日後に送られてきた。

因みに発覚したのは13日。
つまり5日間留め置かれたのだ。

どうやら忙しくて確認しなかったようだ。



忙しいから確認しなかったが、
その間、警察官は捜査に大量動員され、

より忙しくなった。


何をやってんだか…!

 

 


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警察  申し訳ない
 

警察  実に申し訳ない
 

警察  特に被害者には
 

警察  幾重にも謝罪します。
 

警察  盗まれた浮世絵ですが、
 

警察  ありました!
 

警察  発見しました!
 

警察  本来、華々しい発表の場であり、
 

警察  謝罪から入るのはおかしいのですが、
 

警察  まず謝っておきます。
 

警察  申し訳ありません!
 

警察  発見場所ですが、
 

警察  警察署です。
 

警察  我が大阪府警曽根崎署内
 

警察  そこで発見しました!
 

警察  どういうことか?
 

警察  実は犯人と思われる人物から
 

警察  送られてきました。
 

警察  警察では受け取ったまま
 

警察  そのまま放置しておりました。
 

警察  放置プレーです!
 

警察  そして暫くしてから気が付き
 

警察  そして浮世絵を発見しました。
 

警察  盗まれたのが1月6日
 

警察  署に送られたのが1月8日
 

警察  気が付いたのが1月13日
 

警察  つまり…
 

警察  5日間遅れました
 

警察  でも…
 

警察  戻ったからイイじゃないですか?
--------------ー-------
 

 

 



まあイイけど、
警察は何もしてないな。

取り返した訳でもないし、
何より犯人は捕まっていない。


じゃあ意味ないじゃん!


まあ百貨店側からすると良いのだが、
そして持ち主も良かったのだが、


警察は役に立たなかった!


それは事実だな!







曽根崎心中!

ところでこの話とそっくりの話がある。

それが曽根崎心中




この事件があったのが
大阪府警曽根崎署であることを考えると
何かの縁を感じる。


曽根崎心中とは実際にあった事件を
近松門左衛門が作品にしたもの。


物語は手代の徳次郎(25)と
女郎お初(21)の恋物語。

将来を約束した2人だが、
徳次郎が別の女性と婚約されそうになり、
周囲から逃れるために2人で心中する話。

詳しくはこちらこちらをご覧ください。


この中で2人は心中するラストは、
未来成仏うたがひなき恋の手本となりにけり
と締めて話を終える。


未来成仏うたがひなき
恋の手本となりにけり



素晴らしい!





ところで先の事件と曽根崎心中は
全く似てないかのように思う。


ところがある前提を加えると
2つの事件はそっくりになる。


それは…

この事件の犯人は

警察官ではないか?

というものだ。


警察官が犯人であれば、
全ての辻褄が合う。


つまりこういうことだ。


犯人を捕まえてみれば
それは曽根崎署の警察官だった。

それなら警察全体に非難が及ぶ。
ましてや曽根崎署は火の車になる。


なら犯人を隠蔽しよう。

そして浮世絵だけは返さなければならないから
犯人が送ってきたことにしよう。

そうすれば事件はもみ消せるる!


つまり徳次郎とお初が契りを交わしたように、
犯人の警察官と曽根崎署の契りを交わした。


2人があの世に旅立ったように、
両者はあの世まで秘密を明かさない。


そうやって事件をもみ消した。


さすが曽根崎署
曽根崎心中とそっくりだ!

 

 


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警察  困るよ
 

警察  困るよ
 

警察  我が署の警察官が犯人
 

警察  それは困る!
 

警察  それが発覚すれば
 

警察  世間から袋叩きになる
 

警察  そして署長もやめなければならない
 

警察  それだけは避けたい
 

警察  ならどうしよう?
 

警察  犯人を隠蔽しよう
 

警察  警察官が犯人ではなく
 

警察  見つからないことにしよう
 

警察  でも…浮世絵は返さなければ…
 

警察  ならこうしよう!
 

警察  浮世絵を送ってきたことにしよう
 

警察  そして署内で発見された。
 

警察  こうしよう!
 

警察  それなら犯人を隠蔽でき、
 

警察  なおかつ浮世絵を返せる
 

警察  そうしよう。
 

警察  でもすぐに発見されると困る。
 

警察  ちょっと時間をおこう。
 

警察  ほとぼりを覚めさせないと。
 

警察  藪蛇になりかねない。
 

警察  ここは曽根崎署
 

警察  曽根崎心中で有名だが、
 

警察  俺たちは犯人とは心中しない。
 

警察  秘密は墓場まで持っていく
 

警察  徳次郎とお初はあの世に行ったが、
 

警察  この事件はお宮入りだ。
 

警察  それで行こう!
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とは全く言われていないが、
そして根拠がある訳ではないが、


きっとそうだ!

これは陰謀だ!



ところで曽根崎心中では

未来成仏うたがひなき恋の手本となりにけり
と締めて話を終えるが、


この事件が筆者の予想通りなら

うたがひなき
もみ消しの手本だな!



大阪地検特捜部も参考にすればよかったのに…。