１９８０年代の事件
◎自由を求めて！
自由だぁ～！
犬井ヒロシが叫ぶ！
そう…人は自由を求めてきた。
人を抑圧しよう、支配しよう。
そういう圧力を跳ね返し、
自由を獲得するために闘ってきた。
そして自由を勝ち取って来た。
それは今でも続いている。
支配からの卒業…
そう歌った歌手もいる。
そう…自由を求めるのは…
そして束縛を解き放とうとするのは…
人間の本能だ！
そしてその自由を弾圧するのが
権力だ！
つまり人は…人間は…
自由を求め、権力と闘う！
そして自由を勝ち取って来た。
それが人間の歴史なのだ！
逆に言うと、自由を求めるのは
権力から弾圧を受ける！
その覚悟が無ければならない！
そして現代社会で人を束縛するモノ、
自由を弾圧するモノとは…
それは服だ！
服は人を束縛するモノ。
それは必ずしも人の意思によるものではなく、
時と場所によって決められる！
例えば高級レストランでは
ジーパンで入ると怒られる！
このように自分で選べるわけではなく、
なおかつ自分の進退を束縛するモノ
そんな服から自由になるのは
人としての本能だ！
服を脱ぎ捨てることが自由への第一歩！
つまり裸になる！
それが自由であり、心の解放だ！
しかし…権力はそれを許さない。
人が自由になることを許さない。
そして今回紹介するのは…
その自由を求めて、処罰された男の話だ！
1981年7月30日の新聞に以下の記事が載った。
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ショーで”共演”逮捕
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記事によるとこういうことだ。
神奈川県大和市にあるストリップ劇場
「大和ミュージック劇場」
そこに警察の手入れがあり、
踊り子や照明係、小道具係など3名が逮捕された。
さらに踊り子と一緒に踊っていた客も逮捕。
客は踊り子に即されて、
一緒に舞台に上がり、裸になっていた。
そこに踏み込まれたので一緒に逮捕された。
容疑は公然ワイセツだという。
まあ普通見に来ただけでは逮捕されないが、
そして事実、見に来ていた
大勢の客は逮捕されなかったが、
舞台に上がって裸になったのはマズかった。
しかもよりによって警察の手入れ場ある時に！
まあみんなの前で裸になるのは
かなりの解放感だっただろう。
まさに束縛から解放され自由になった！
と…思ったら急に束縛された。
人生とはうまくいかないものだなぁ！
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客 自由だ！
客 この空間こそ自由だ！
客 それほど大きくない
客 それもオッサンばかりしかいないが、
客 ここには自由に対する熱気がある。
客 なぜなら踊り子は服を脱ぎ
客 完全に裸になる。
客 自由を束縛する権力
客 その権力を象徴するのが服だ！、
客 その服を脱ぎ捨て
客 生まれたままの姿で人前に立つ
客 これこそが自由だ！
客 俺は自由を求めてここに来る。
客 決して女の裸を見るためじゃなく
客 決してスケベな気持ちで来るのではなく
客 ただ自由を求めて来るんだ。
客 ここでは束縛を脱ぎ捨て
客 欲望を剥き出しにして自由になれる。
客 だから来ているのだ！
客 えっ？
客 俺もっ？
客 俺も舞台に上がれ…と？
客 誘われたのなら。
客 それも女に誘われたのなら
客 受けねばならぬ！
客 据え膳食わねば男の恥という
客 それに俺も一皮剥けなければ…
客 自由になれない！
客 よし…俺も服を脱いで…
客 舞台に立つか！
客 おお～っ、何という解放感！
客 束縛を一切脱ぎ捨て
客 他の客が俺に声援を送っている。
客 これが自由だ！
客 これが高揚だ！
客 これは病みつきになる。
客 よしっ！
客 これからもやろう
警察 逮捕する！
客 ……………………！
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と…言うことのようだ。
まあタイミングが悪かったな！
◎神奈川県警の驚愕！
ところでこの事件に驚愕した人たちがいた。
それは…
神奈川県警の面々だ！
と…いうのはこの捕まった男…
神奈川県警の現役の警察官だからだ！
因みに捕まえたのも神奈川県警の署員。
確かに署は違った。
捕まったのは高津署で、
捕まえたのは大和署だが、
同じ神奈川県警だ！
その大和署員がその日手入れをするために
２人の署員を客として潜り込ませていた。
その目の前で非番中の高津署員が脱いだので、
公然ワイセツの現行犯で逮捕した。
神奈川県警の斉藤隆警務部長は
「県民に申し上げる言葉もない」
と謝罪した。
因みにこの警察官は警部補だった。
現役の警部補が
ストリップショーの舞台に上がって、
現行犯で逮捕される。
しかも同じ県警の警察官に…。
なかなか無いことだな！
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警部補 最高だ！
警部補 最高の気分だ。
警部補 日頃のストレスも
警部補 ここに来ると吹っ飛ぶ。
警部補 こここそ自由な空間
警部補 普段は規則規則の生活で
警部補 それも堅苦しい服を着て
警部補 束縛した生活をしている。
警部補 それも自分が束縛されるだけじゃなく
警部補 人を束縛する仕事をしている。
警部補 そんな生活は真っ平だ。
警部補 しかし先立つものが無いと
警部補 生活はママならない
警部補 それに公務員は安定している。
警部補 親方日の丸と言われるが、
警部補 それは間違いない。
警部補 でも束縛され、自由を奪われた生活は…
警部補 ストレスがたまる！
警部補 たまには発散しないと
警部補 やってられない！
警部補 そこでストリップだ！
警部補 ここには自由がある。
警部補 自由に欲望を吐き出し、
警部補 自由に大騒ぎする。
警部補 そしてたまには
警部補 舞台に上がれる
警部補 そこで全てを脱ぎ捨てて
警部補 生まれたままの姿になる。
警部補 それが自由だ。
警部補 生活を脱ぎ捨て、
警部補 制服を脱ぎ捨て
警部補 全ての束縛を脱ぎ捨てる。
警部補 それが自由
警部補 ここはパラダイスだ！
他署員 あれっ？
他署員 どこかで見たような？
他署員 今舞台に上がっている
他署員 あの男はどこかで？？？
他署員 まあいい！
他署員 そんなことより現行犯だ！
他署員 すぐに捕まえよう。
他署員 動くな。警察だ！
他署員 公然ワイセツの現行犯で逮捕する。
警部補 えっ？
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と…いうことのようだ。
捕まった方もビックリしただろうが、
捕まえた方もビックリしただろう。
なんだ、同僚か？って。
同じ署員なら顔もわかるから、
もみ消しできたかもしれないけど、
他の署だからそこまで分からなかっただろう。
因みにこの警部補は…
懲戒免職となった！
自由を求め、裸になって、処罰され、
最後に本当に自由になったな！