プロフィール③デザイナーとして学んできたこと ~インハウスデザイナー編~ | ひとり起業・店舗経営のためのデザイン活用ノート~地域密着デザイナーだけが知っている、素敵なお店づくりのヒント~

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小売・製造・専門サービス等、個人の店舗経営をデザインで応援する『みつばデザイン』のブログ。店舗開業に役立つデザインのノウハウや、デザイナーだけが知っている、素敵なお店づくりのヒントをお伝えします。

お客様と一緒にデザインするのが楽しいラブラブ

そんな風に日々楽しくお仕事をしています、

こんにちは、デザイナーの平山です。

(商品撮影の立ち合い、すごく楽しくて好きです♪)

 


とにかく目先の楽しいことが最優先で

過去を振り返って書くのが、すごく苦手で・・・

前回から1年も開いてしまいましたガーン

ここまで書いた記事はこちら↓

 

 

①デザイナーの基礎力、眼と手の訓練を積んだ話

 

②自分の個性を磨き、協働力と発想力を磨いた話

 

 

 

そんなステップを経て

家電メーカーにデザイナーとして

採用していただけたのですが

辞令を見て「あれ?」となりました

私の配属先は「本社」だったのです。

 

 

カタチにならないデザインのこと。

 

 

モノづくりの現場ではなく

数年先の製品デザインの先行モデルを提案したり

提案を裏付けるためのレポートを作成する

「デザイン研究開発部」というところで

インターフェースデザインを担当することに。

(家電では主に、画面やリモコンなどを使った機器操作のデザインのこと)

 

そこでのお仕事は、たとえば・・・

 

「5年後の家電モデルにふさわしい

スタイリッシュな操作(画面や表示やボタン)

を提案しなさい」

 

「インターネットがもたらす家電操作の

変化と付加価値を具体的なイメージにしなさい」

 

 

これには驚きました

まるで大学の制作課題のような

雲をつかむようなお題・・・くもり

発想力のトレーニングがこんなところで活きてくるとは!

 

しかし、業務上の提案となると

提案内容にも精度が求められます。

 

提案したモデルが、技術的に製造可能なのか?

新しい操作は、生活者目線で使いづらくないのか?

 

役員クラスの方にお見せできるように

絵に、形にしなくてはなりませんでした。

 

そして、5年後にむけた提案書は

現場のデザイナーさんに引き継がれます

自分が描いたデザインが

日の目を見ることはありません・・・くもり

 

 

それはちょっと寂しかったですが

色々な分野のプロフェッショナルの方と

お仕事をさせて頂けたことは

すごく貴重な学びになりました虹キラキラ

 

 

ちなみにこのころの所感を、

大学の恩師の書籍に

「かたちにならないデザインのこと」という題で

諸先輩方に交じって寄稿させていただきました。

入社一年目のデザイナーの新鮮な驚きを

ちょっとした箸休めに加えて下さったものと

感謝しています。

 

 

デザイン提案の「裏」をとる!

 

さて、5年後の提案づくりに

必要な作業というのは何だったでしょうか?

 

実はこれが、私が

裏方作業が得意なデザイナー

になった一番の理由でした。

 

  • リサーチ会社の方とユーザー調査をする
  • デザイン制作会社の方とデザインを考える
  • 大学の研究室と共同研究をする
  • 展示会や学会でプレゼンをする

 

5年後のことなんてわからなくて

みんな「暗中模索」なんですよね

 

 

そんな中でも、上記のようなお仕事は

未来の方向性を探りながら

デザインの提案に説得力を持たせる

『クリエイティブの下支え』として

とても大事なものだと感じていました。

 

 

個人的にも、ものづくりの視野が広がるのは

楽しくて一生懸命やらせていただきましたニコニコキラキラ

 

 

いまも、お客様の案件で必要となれば

こんな裏方作業もいたします

 

  • 契約書、規約書のリーガルチェック対応
  • 会議の進行・議事録作成
  • 展示計画の見取り図作成
  • 備品購入リストの作成
  • アンケートフォームの作成

 

などなど

 

 

表には目立たないけど

頭の中でイメージして書類をつくっていく

という点では

これらも目に見えるデザインと

おなじぐらいクリエイティブな仕事

と思っています

 

 

そして、インハウスデザイナーとしても

割と珍しい実務経験を積めたことが

自分の強みだとも思っています。

 

 

 

インハウスデザイナーの学び①調整力を磨く

 

インハウスデザイナーの間は

自分でもラフなデザイン案は作りましたが

仕上げの段階では外注して

制作を委託することがほとんどでした

 

会議のセッティングや

委託先と連絡をとったり

データをまとめて資料にしたり

その合間に、研修を受けたり

 

幅広い仕事ができるものの

常に周りとの時間の調整、連絡のやりとりに

気を使わないと仕事が回りません

 

インハウスデザイナーとして

社内外の人とチームで働けるように

ディレクション能力、調整力が磨かれました

 

 

 

 

インハウスデザイナーの学び②仕組みの構築

 

先行提案のような仕事に関して

どういうやり方が正しい、正攻法だ

ということは難しく・・・

 

また、それぞれのテーマに関して

予算と期限がありましたので

ケースバイケースで

仕事の進め方を組み立てていました

 

たとえば

世の中にどんな調査・実験方法があるのか

社外の知見を借りるか、予算は足りるのか?

社内で協力を仰げるか、適任は誰か?

最終的に期間内でどう落としどころをつくるのか・・・

というような感じです

 

 

仕事の進め方をどう組み立てれば

より良い成果が得られるか?

上司や先輩方に教えて頂きながら

仕事の段取りを組む力を磨きました

 

 

 

 

インハウスデザイナーの経験は何に役立つのか?

上の①調整力②仕組みの構築を活かして

私が特にお役に立てるのは

 

『コレ作りたいんだけど、

デザイナーがいなくて

何からしていいかわからない』

 

というような案件だと思っています。

 

・新商品の開発

・新サービスの立ち上げ

 

など、

やりたい事やリソースが明確であれば

ご予算と期限の範囲で

できるだけ成果のあがるように

制作方法や外注先を段取りして

進めることができます。

 

このときに、勝手に作るのではなく

YES/NOの決済を都度あおぎながら

また、外注方法の引継ぎをしながら

作業を完遂していきます。

 

 

 

そしてもう一つ

『補助金をつかって制作したいけど

印刷会社やらWEB制作会社やら

あちこち指示している暇がない』

 

という案件も、お力になれます。

 

開業以来、年1件のペースで

補助金案件を承っています。

 

デザインを納品するだけでなく

制作のスケジューリングや

外注の見積もり依頼もします。

 

手間のかかる提出書類(見積り・請求・納品書等)

の集約も可能な範囲で対応しています。

 

申請書類の制作は代行できませんが

行政書士の方とご連絡をとって

必要なお手伝いをすることは可能です。

 

結果として、これまで期限内に

制作が完了しなかったものはありません。

 

 

(必要とあらばスタッフとして展示会のお手伝いにも!)

 

そんな感じで

目的のものが完成したあとは

かかりつけデザイナーとして

年に1回、2年に1回、とご連絡をいただいて

単発の制作物をちょこちょこと

ご依頼くださるお客様が多いです。

 

 

しっかりと対話を重ねたお客様ほど

意思疎通が楽になります

作るものもパッとイメージできるようになりますので

のんびり気長にお付き合いいただけて

嬉しいなぁ~と思っております花
 

 

私がデザイナーになったお話はここまで指差し

読んでくださった方、本当にありがとうございました!

 


そしてこのあとの私は、出産や、職場復帰や、

色々あって退職して、専業主婦になり、

ワンオペ育児で再就職は断念してから

運よくフリーランスとして開業するに至るのですが・・・
そのへんのお話も、そのうちまた書きたいなーと思いますニコニコ