前回はショックの定義を紹介しました。
今回からショックの分類をみていきます。
ショックを理解するには、血行動態を示す
パラメーターの動きを理解する必要が
あります。CO、PCWP、SVRなどと
出てくると、苦手に思うかもしれませんが
そう難しくはありません。一度ゆっくり
考えてみて下さい。理解してしまえば、
何てことありません。
最初は心源性ショック(Cardiogenic shock)
を取り上げます。
心源性ショックは、左室の収縮不全のため
全身への血液供給が出来なくなった
ことによるショックです。
具体的には広範囲の急性心筋梗塞などで
血圧を維持できなくなったとか、心筋梗塞に
伴う機械的合併症(乳頭筋断裂による
急性の僧帽弁閉鎖不全や心室中隔穿孔
など)、心筋炎による収縮低下などです。
心拍出量(CO)が維持できないので、
血行動態のパラメーターの動きは、
肺動脈楔入圧(PCWP)、肺動脈圧(PA)
右室圧(RVP)、右房圧(RAP)が上昇
します。