今回は、前回の続きで検査および
診断・治療についてです。
【検査】
前述した貧血や腎機能低下の他に、
この患者さんは総蛋白が低下して
いました。大半のMMはIgG型やIgA
型と呼ばれて総蛋白が上昇するの
ですが、今回は低下しているため
Bence Jones型であると考えま
した。 尿蛋白も2+と中等度認め
ました。他に、血清免疫電気泳動
ではM蛋白、尿中免疫電気泳動では
Bence Jones蛋白をそれぞれ検出
しました。
血清FLC(free light chain)では、
κ鎖が57800倍、λ鎖が47.7倍、
κ/λ比が1211.39であり、κ鎖が
単クローン性に増殖していると
考えられます。これはCKDを考慮
しても矛盾ない所見といえます。
骨髄穿刺(マルク)の結果は、
May-Giemsa染色で細胞質が青く
染まり、偏在する核と核周囲明庭
をもつ形質細胞(Plasma cell)が
45%存在していました。
FCM(フローサイトメトリ―)では、
CD38gatingという方法を選択しまし
た。これは、解析したい細胞集団、
今回では形質細胞で非常に強く陽性
となるCD38陽性細胞だけを選び出す
方法で、今回は全集団の23%でした。
ここからさらにtwo-color-patternの
結果もあったのですが、長くなりそ
うなので割愛させていただきます(笑)
以上より血液・尿検査や骨髄検査、
フローサイトメトリーなどを総合的
に評価し、症候性多発性骨髄腫と
診断されました。
ERの振り返り









