〔佐藤洋菓子店〕
店名からして何と趣の深い、街のお菓子屋さんだろうか。
お隣はお豆腐やサンで、そのまたお向かいは洋食やさん。そして真向かいは漢方も扱っているという、のぼりのあがった薬局・・・・・・。
洋菓子を扱うイメージを重んじてか、外装はレンガ造りでちょっとした異国情緒が漂っていない事もない。
この【鈴白商店街★クリスマス★セール】というのぼりをはためかせていても、うまい具合に佐藤の家はここだけメルヘンな雰囲気を醸し出していた。
ま。
せっかくのメルヘンも、そのドまん前にこうやってテントを張って、ケーキ売ってる辺りで40%はダウンしていると思われるが。
(斉藤心の中の比率。だいぶ偏っている。)
しかも売っているのは明らかに貫禄の無いサンタと、女の子サンタ二名に、これまた二足歩行のトナカイと来たもんだ。
★
何でもコレは「商戦」だそうで。
「ああ。そうっすか」
何て気のない返事をした途端、ものすごい勢いで佐藤・兄ぃに抗議された。
「何て気合の入らない事を!家みたいな弱小菓子店が生き残りを掛けて、はてはこの弱小商店街が底力をお見せするまたとないチャンスを!――と、言う訳で【愛歌&眼鏡】VS【大祐&繭美】の対戦!もう、始まってるぞっと、っいらっしゃいませ!」
先ほどからトナカイが、カランカランカランカラン言わせているハンド・ベル。
どうやら客引きの為のものではなく、試合開始のゴングのつもりのようだ。
・・・・・しかも。あだ名、眼鏡って。
どこの小学生ですか、アンタ?
★
「はい、いらっしゃいませ~」
面倒臭いのでスルーしたまま、俺も兄に倣ってみた。
「――斉藤。相変らずどこ行ってもそのペースなんだろーね~」
「何が?」
「うちの兄、熱血バカでゴメンてこと。無理やりつき合わせてゴメン。・・・出来ればもうちょっと、のってやって・・・」
「うん。わかった。ケーキ、たくさん売ろうな」
柄にも無く、拳を強く振り上げてみた。佐藤が一瞬驚いたようで、目をまん丸にしてから頷いた。
「うん!負けないぞ~!!」
――いつもの調子が出てきたらしい。
どこか申しわけ無さそうだった佐藤が、元気よく答えた。
顔を見合わせてお互いの戦意を分かち合う。
いくぜ~!お~!
――このさい身内ないで争うより、一致団結した方がいいんじゃね?というツッコミは置いておく。
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HEY!!!終わんないよ。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。
長編体質キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
――じゃねぇぇぇ!!
すんません、時間は永遠に・・・このままでしばらく。