シリーズ途中で捨てられ乗り換えられた悲運の淑女
淑女が出てくるヒーローモノでは一番メジャーな存在かと思います。
数度にわたってそのベース車両の検証を行ってみます。
第一回目は、
超人バロム・1
昭和47年(1972年)4月~11月まで、35話、日本テレビでの放映でした。
原作は、ゴルゴ13の、さいとう・たかを先生 です。
車両名称は”マッハロッド”
ただ、淑女ベースのマッハロッドの登場は11話までで、12話以降、最終回までは残念なことに別の車両に乗りかえられてしまいました。
今回はその淑女ベース車両である前期型について検証します。
ズバリ!先に答えを言ってしまいましょう。
それは、ダットサン フェアレディ 1500 SP310後期型 2シーター車が、マッハロッド前期型です。
生産販売期間は、1963年6月から1965年4月まで。
それでは、スチール写真などからの検証内容を記していきます。
まずこの写真からわかることは、スラントノーズからはベース車両が何なのかはわかりませんが、フロントウインドウ形状から淑女であることは確認できます。
そのウインドウの形状からは、62年から67年式までの”ローウインドウ”と呼ばれるタイプとなりますが、座席形状とバックミラーは、66年式までのものです。 座席の破け具合からしても余り状態の良い車両ではなさそうです。
次の写真からはダッシュボードの形状がはっきりとわかります。
ダッシュボード、ステアリングホーンボタンの形状から、63年から66年式であることがわかります。
次の写真でシフトレバーの位置とトランクリッドのヒンジが確認できます。
カタログより確認しますと、SP310 (フェアレディ1500)後期では、シフトレバーが斜めに突き出ています。
こちらの写真のSP311(フェアレディ1600)では、シフトレバーが垂直に立っていますので、前者がベースであるといえます。
更に、トランクヒンジが外に露出しているのも前者の特徴です。
後者では内側になり露出していません。
以上のことから、マッハロッド前期のベース車両は、SP310後期型であると決定付けられると確信します。
マッハロッド後期型については、番外編としての予定です。 (つまりベース車両は淑女ではないということなのです。)