「ChapGPTをライティングの練習に使いましょう。」
いまでは、多方面で使用されているChatGPTですが、教育面での使用に関して否定的な意見も多いですね。そこで、私が考えて来て、英語学習の上級者用に使える方法をお伝えします。そして、初級者や中級者にはまだ早いというのが、素直な感想ですので、ご理解ください。
さて、MZさんと英検の過去問を解いてみた時に、ちょっと違和感のある文章に出会いました。「英検準2級 21年度第2回」の「大問4ーA」の問題文の中にあります。E-Mailの文章の中に、2つのセンテンスに違和感がありましたので、本日と明日の2日間を使って、ご説明申しげます。
Part 1
” I thought about the things that you said you liked and didn't like about it."
このセンテンスを見て、違和感のある読者の方はどれくらいいますでしょうか?体験したツアーの感想を言う内容です。日本語の意味を想像すると、「あなたが気に入ったことと、気に入らなかったことについて私が考えました。」となりますね。
このセンテンスでおかしいと感じているのは、後半の部分です。”and didn't like about it”の部分は、どこからつながっているのでしょうか?
「当然、the things thatでしょ?」
そうお答えになると思います。しかしながら、そのようにつながっているように書いていませんね。andという接続詞の後に、youという主語も省略されています。これを書いた人は、the things thatから後は全部つながっているのだと考えているようですが、English Grammar for Writingでは、日本語のように英単語を並べればいいのではないです。
ここでは、the things thatのあとに、2つの形容詞節が続きますね。
①you liked
②(you) didn't like about it
だから、and didn't like about itでは不十分なのです。並列のルールで書かねばならないのです。それを書き手の方はお分かりになっていないと感じます。この文章を書いた作問委員は、果たして大学教授なのか、それとも偏差値の高い高校の英語の先生なのか、私には想像できませんが、アカデミック・ライティングを学んでいないと感じています。
そこで、ChatGPTを使って、このように質問してみました。
① I thought about the thing that you said you liked and you didn't like about it.
(youを入れて、これが正しいかを尋ねました。)
↓
②I thought about the thing that you said you liked, and the thing you didn't like about it.
↓
(思った通りの回答ですが、どうしてandの前にコンマが入るのかを聞いてみました。)
↓
③Your revised sentence is correct: "I thought about the thing that you said you liked and the thing you didn't like about it." Without the comma is a valid and clear construction as well.
「あなたが書き換えた文は正しいです。コンマを入れなくても、理論的に正しくて(valid)、分かりやすい構文です。」
(コンマが必要である理由の説明がないですね。)
↓
(そこで、もっといい表現を思いついて、提示してみました。)
④I thought about what you said you liked and what you didn't like about it.
↓
(そうしたら、素晴らしい回答が返ってきました。)
↓
⑤
Your sentence is grammatically correct and conveys the intended meaning. It's a concise and clear way of expressing the idea. Well done!
「あなたの文は、文法上正しくて、意図していることを伝えています。簡潔で分かりやすい表現方法です。よくやったね!」
私はうれしくなりました。とうとうここまで書いてみて、やっと到達したと思ったのです。
"Well done!”というのは、「flawless(欠点がない)」「Perfect」の意味です。ここまで順序立てて訂正をしながら、よりよい表現を探して質問しづづけると、こうして”Well done!”を頂くことが出来ます。ここまで到達すると、書き手の意図通りの表現になっているということです。そして、これ以上書き直すことは不要と言うことです。
「Well done!を頂くまで、執拗に訂正を加えていくしつこさが必要です。」
ChapGPTを使って、あなたのライティングが世界で通用するレベルになるために練習をすることをお勧めします。単に最初に来た回答をうのみにするのではなく、もっといい表現がないかを考えながら、質問を続けるのです。
「そのためにも、レベルの高い英文法力が必要です。」
あなたも、これからChapGPTを使って、英語のスキルを上げてみてはいかがでしょうか?明日は、もう1つのセンテンスを書き直してみます。乞うご期待です。また”Well done!”を頂きます。
ここまでお読みいただきまして、ありがとうございます。
感謝