
昼も、夜も、近くにいても、離れていても、私たちは互いのことを思い続けた

彼に電話をかけるときはいつも嬉しかったし、彼からかかってきたときは
もっともっと嬉しかった

手を繋ぐたびに、心が震えた

彼が笑ってくれると、私も笑えた

互いの温もりを確認するときは、本当に幸せな瞬間だった

何度同じことを繰り返しても、まったく飽きなかった

彼の声

彼の目

彼の髪

何もかもが大切で、それらを守るためなら私は世界が滅んでも
構わなかった

天秤の右側に加地君を乗せ、左側に世界を乗せたら、カタンと右側に
傾いただろう

何の迷いもなく傾いただろう

あんなにちゃんと人を好きになったのは生まれて初めてで、その初めての恋に私は夢中だった

彼がいればそれでよかったし、他には何もいらないと思っていた

私は、確かに、心の底から、加地君を愛していたのだ

愛していた、なんて恥ずかしい言葉だけれど、私はその言葉を使う

決してためらいはしない

誰かに聞かれたら、はっきり言うだろう

彼を愛していました、と

加地君と過ごした2年間は、とても幸せな日々の連続だった

何年生きようと、どんな人と巡り会おうと、あんな時間は二度と訪れない

そのことを、私も巧君も知っている

幸せなこと

そして――
残酷なこと

つづく