フクロウって縁起物とも言われているそうですね。
夜行性で目が効く事で”見通しが明るい”とか首がよく曲がることから”お金に困らない” (借金で首が回らないの逆)とか、招運だとか。まぁ日本人は縁起担ぎますからね。
そんなフクロウではなくFUKUROWを買いました。
(株)ハートトレードが扱うphコントローラーで、同じ商品名でphモニターも存在しパッケージも似通っていて紛らわしいです。
思わず1万数千円の”FUKUROW2 モニター”と間違えてポチるところでしたよ。
カルシウムリアクター用に12年以上使ってきたアクアベースのphコントローラのPH7キャリブレーションが効かなくなったまま1年半以上使い続けていました。
アクアベースが販売していたのですが、とっくの昔に廃盤。
このphコントローラーのph7校正を押すとerr表示され校正が利かず・・・
憶測ですが、PHエレクトロード(電極棒)も半年ほど前から感度の誤差が多くなったような挙動がありリアクターの生産水から逆算し実際のPH値を換算して使っていました。
【※2012年7月 phコントローラー導入開始時に撮影】
具体的にはリアクター内部を常時監視しているエレクトロードのph値の数字の上がり方と下がり方が以前よりも速いペースになっているという実感。
そんなわけで現況ではコントローラーのph設定値が6.15になるとCo2が供給され、ph5.85になる停止。という通常ならありえない値へ意図的に変更して使い続けていました。
この設定値はメディアが溶解するPH値を大幅に掛け離れていて通常では考えられない”閾値”を超えた値でONにするという方法でだましだまし使い続けていました。
少し前、メディアを追加したもののKHを思った値に上昇させるのを勘頼りではさすがに困難になってきたのでアクアベースのphコントローラーとphエレクトロード両方の買い替えを決めました。
エレクトロードは昔から㈱ハートトレード社(AQUAGEEK)のものを使っています。
校正液はHORIBAがオススメ!アクアリウムでは流通していませんが、なんせ個包装になっていて信頼高いメーカーです。
巷のサンゴ飼育市況を反映してか、phコントローラーの機種を吟味するほどラインナップが無くなっていたことが驚きを超えショックでした。
アクアギークのFUKUROW phコントローラーに決めたのは愛用している浄水器で馴染あるブランドだし、現社長の矢野さんには何度も直接お目にかかりお話したことがあり海水魚やサンゴ飼育の知識について博識の方。
FUKUROWにはphエレクトロードも付属されているので、安価なノーブランド品を選ぶよりも無難だろうと思いました。特に故障時のサポート面でも。
某通販サイトで見つけた最後1台の在庫をゲットしました。
開封すると、まさかの
phエレクトロードが入っていない!
販売者であるサイト運営業者へ連絡すると「それはコチラで関知しないからメーカーへ連絡して対応をお願いしてください」と(笑)
最近こういう売りっぱなし、もはや業者とすら呼べないサイトが増えているんですか?
発送前に開封し付属品を確かめたのかを問いかけるも無視。そういえば保証書もない。
しかたがないので、ハートトレードに電話すると「欠品ですか。すぐ送りますから」と(笑)
同社では生産こそ海外ですが日本語表記のパッケージや説明書と各パーツの梱包などは検品と称し同社屋で実施しているのは知っているので、いつどこで買ったか告げる前に先に言われたところから察し、検品作業終了時にphエレクトロードが1つ余って、どれかに初めから入れ忘れを自覚していたのかもと空想。
無事到着したのでエレクトロードとphコントローラー本体の入れ換え作業を実施。
今までのエレクトロードを廃棄する前にどこまで狂っているのか確認すべくサンプに入れ飼育水のphを測定してみました。
ただ校正が利かず大幅に狂っているから無意味と分かって一応見て見る事に。
肌間ではphは1.5まで狂っていないと生産水のKHからの逆算し換算値で思っていましたが、少なく見積もって2.0は確実に狂っていたのかも(汗)
最近メディアを補充してもKHがあまり上昇しなかったのも納得。
基本構造は同じなので接続など入れ換えしました。
重要な作業のひとつはphエレクトロードの校正作業。新品といえど校正は必須です。
校正作業の理屈はよく分かっているので、FUKUROWに於ける校正の操作方法を確認すべく最初に説明書を読むことに。
今までのアクアベースのphコントローラ校正はボタン1つを押すだけでワンタッチ校正でした。
コレ、じつは優秀だったらしく校正がマイコン制御と最近知りました。
が、FUKUROWはボリュームのように付属のプラスチックドライバを差し込み左右に回すという昭和のダイヤルでラジオのチューニングをするかのよう(笑)
実際にすぐそのボリュームをかすかに触れただけで弄るまでもなく瞬時に数値が乱高下してしまい、狙った値に留めるのが極めてやりずらい!
それって不良品?と思いきや各レビューのインプレやら、ググるとデフォルトらしい(笑)
そして電磁弁との連動を必須にしているのでON/OFFのPH値を選択するのも同じようにボリュームスイッチ操作をするのですが、これも同じように乱高下するという・・・
30000円以上もするわりに、なかなかチープ‼
今まではph6.52で電磁弁がON⇨Co2が供給⇨ph6.25でCo2ストップ。という挙動になる設定をしていました。
しかしFUKUROWコントローラではPh6.52で通電し電磁弁が開くようにできても、OFFの値を同じように6.25でOFFに設定したつもりが、6.45でストップ。
なぜか停止すべきph値で停める事が出来ない様子。
しかし、本来の目的はKHの生産水の値=水槽内のKH。
FUKUROW稼動後12時間が経過し、KHを計測すると8.4をマークし48時間以降は8.7を維持。
ということで、とりあえず現状を甘受しておきます。
ちなみにKH試薬はエロスが正確かつ使いやすく安価でしたが、劇薬カテゴリーに分類されたことで廃盤扱いに。今はRedseaを使っていて、開封後9か月後あたりから空気に触れることで試薬の酸化ピークを迎える時期になると狂ってくるのでそれ以降は廃棄。
まぁそんなわけで優秀なphコントローラーが欲しいです。
FUKUROWコントローラーにいくつか注文つけたいですが、まずは青い数字が夜間眩しいので減光できる機能が欲しいくらいです。
この際ドライバーで左右回して調光する仕様でもOKなので(笑)
ちなみにphコントローラそのものの消費電力は2wと低いです。
以前使っていたアクアベースのphコントローラも2wでした。
アクアベースのは安くて長期使えてマイコン制御で優秀だったなと失ってから感心しましたよ~。これならFUKUROWの半額以下で買える安価なFREEWINDにすればよかったかな(笑) FUKUROW phコントローラーは他人に薦められないアイテムですが選択肢がほぼ無いのでどうにもならないですねぇ・・・いっそアクアベースのPH4の校正だけは効くから1点校正でOKとしてやっぱり元に戻そうか考え中です。
ミスズの水槽にいるサンゴが年単位飼育できているのはカルシウムリアクター&phコントローラーの恩恵が極めて大きいです。カルシウム値やマグネシウムなど成分がどうこうという話では無く、カルシウムリアクターのおかげで飼育水が酸性に傾きにくい恩恵とサンゴが育つことを実感すると戻れないと思ってます。
魚だけの飼育であっても導入する価値があるアイテムです。