日本がある東アジアという地域は、決して平和ではありません。
いやむしろ私たちが生きている東アジアは、
常に緊張状態の中に置かれている、という見方さえできるのです。
現実に韓国には男子の徴兵制度があり、台湾にも男子の徴兵制度があります。
それは、韓国は北朝鮮の朝鮮人民軍に備えて、
そして台湾は中国の人民解放軍に備えているからです。
台湾と中国にしても、韓国と北朝鮮にしても、両国の間では
「独立国家か?祖国統一か?」という議論がずっと続いているために、
台湾や韓国には徴兵制度があるわけですが、
では中国や北朝鮮が一番嫌いで、
そしてお金や技術を持っている国がどこかと言えば、それは日本に他なりません。
「我が国は軍事力を持たない、我が国は戦争をしない」
というあの憲法9条を掲げるだけで、
もしもその国の平和が守られていくのであるならば、
韓国も台湾も、憲法9条を掲げて、
男子の徴兵制度などやめてしまえば良いはずですが、
しかし残念なことに未だに世界はそこまで平和ではなく、
永世中立国のスイスには、一般家庭にまで、自動小銃があるのです。
つまり私たち日本人が、どんなに戦争を憎み、
そして平和を愛したからといって、
世界には戦争と侵略をもくろむ国家さえまだある、ということです。
それはすなわち、
いまだに戦国時代の感覚で営まれている国さえ、
世界には確かにある、ということでもあります。
なぜなら独裁国家の権力者たちは、勝てる戦争であれば、
自分たちが命を失うことはなく、むしろ利益を得るからです。
とても残念なことですが、
「自分が利益を得られれば良い」という考えのもとに、
個人レベルでの詐欺、強盗、殺人といった犯罪が起きているように、
国家レベルでの詐欺、強盗、殺人も起こりかねないのです。