たどり着けばいつもキラー・カーン | ミスター・プロレス・アワー

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木戸修逝去のショックが癒えぬうちにキラー・カーンの訃報。

 

昭和時代の大プロレスラーの訃報が続き肩を落としました。

 

 

先日のラジオ日本真夜中のハーリー&レイスで清野アナがキラー・カーンの名勝負として、

 

1982年春のMSGシリーズ優勝決定戦の対アンドレ戦、

同シリーズ公式戦の対藤波戦、

暮れのMSGタッグリーグ優勝決定戦の対猪木&ホーガン組戦(パートナーはタイガー戸口)を挙げていました。

 

どれも名勝負。

 

試合内容で選ぶなら藤波戦でしょうね。

すごいせめぎ合ってのフルタイム。

純粋なキラー・カーンの名勝負はキャリアを通じてこの試合だと思います。

 

 

アンドレとの試合もすごかった。

あのスケールのでかさ驚愕しました。

日本人レスラーでアンドレ相手に真正面からぶつかって思う存分戦ったのってカンちゃんだけじゃないすかね。

坂口や前田もカンちゃんと身長は同じくらいですが、カンちゃんほど真正面からいってないすからね。

 

この試合シチュエーションも完璧でした。

猪木さんが体調悪くて優勝決定戦をキャンセル、3位のカーンが優勝決定戦に進出。

「アンドレの足を折った」という触れ込みで凱旋帰国したカーンがついに大舞台でアンドレと雌雄を決する。

血が騒ぎましたねぇ。

 

猛攻をしかけるもアンドレが「効いてねえぜ」と言わんばかり余裕の表情。

あのときのカンちゃんの驚きの表情が最高です。

 

 

カンちゃんの名勝負、私は対バックランド戦、対ゴディ戦も挙げたいです。

 

MSGで時の王者バックランドに挑んでジャーマンで敗れた試合。

ワールドプロレスリングの年末スペシャルか正月スペシャルで流れましたよね。

 

あのジャーマンの食らいっぷりはすごかった。

バックランドもカンちゃんの受身のうまさを確認できたから思いっきりいったんでしょうね。

 

ゴディ戦は「世界のプロレス」で放送されたテキサスデスマッチ。

凄まじい流血戦。

流血戦は見慣れたつもりでいましたが見た当時びっくりしました。

プロレスラーの中でも特にガタイのいい二人が血まみれでどつき合う様は戦慄走りました。

 

 

カンちゃんの名勝負、どれも迫力満点なんだよな~。

日本の大型パワーファイターの先駆者だと思います。

 

 

 

 

 

カンちゃんの店、歌舞伎町の居酒屋カンちゃん本当よく行きました。

 

時期は正確におぼえてないけど中井のスナックから歌舞伎町に移転したのは1990年代後半でしたっけ?

 

気が付いたらよく通うようになってました。

 

一時期は一応顔なじみみたいにはなってました。

 

何らかの打ち上げや二次会、三次会で新宿に行き気が付くとカンちゃんの店で飲んでる、そんな感じでした。

 

 

「もしもし、すいません。〇〇と言いますが今から〇人で入れますか?」

「あー、はいはい。先月も来た人ね。1時間くらい待ってもらってもいい? そしたら入れるから。鍋食べる?」

 

当日店に電話かけて行ったりしましたね

 

 

店行くと、

「つまみはこっちで見繕って出しちゃうけどいい? まず厚焼き玉子とかどう?」

 

料理がうまいんすよまた。

 

料金もびっくりするほど安かったです。

 

高くないじゃなくてリアルに安かったです。

 

 

鍋がすごい量でした。

いる人数分で頼んだら絶対食べきれない量。

いる人数より少し少な目に頼むのが基本。

 

 

あと何といってもカレーです。

カンちゃんのカレーは本当に美味しかった!

 

しこたま飲んだあとにカンちゃんカレーで〆るのが定番でした。

 

 

知人と一緒に行ったとき、

「カレーライスで〆るの?」

と最初驚いてましたが、

 

「やばい。またキラーカーン行こうよ。カレーで〆ようよ」

 

と逆に提案されるように。

 

知人もはまったようでした。

 

知人も力説してましたが、カンちゃんのカレーだからこそ呑みの〆になると思います。

〆のベストカレーでした。

 

 

お客さんが落ち着いたころになると席に来てくれて、現役時代の話を聞かせてくれました。

 

MSGシリーズのアンドレ戦の話をしたら、カンちゃんも嬉しそうにして、

 

「アンドレは懐の深い人だったよ。ガンガンやれて楽しかったよ」。

 

 

あの試合は入場から格好良かったですよ!と伝え、ipodだったかな?カンちゃんの入場曲「荒野の砂塵」を聴いてもらいました。

 

 

 

「俺の入場曲ってこんなだったんだったけ?」

 

本人はあまり意識しないのかもしれませんね。

 

社長としては不信感あったみたいですが「プロレスラー」アントニオ猪木へのリスペクトは揺るぎなかったですね。

 

「スパーリングで何回も極められてさ。強いんだよ猪木さんは」

 

藤波のことは「辰つぁんは昔から気が合うよね。でもお人よしなんだよな~」。

 

 

因みに長州力のことはそのころから徹底して良く言ってませんでした。

 

 

 

 

夜な夜なカンちゃんの店に飲みに行き、今はもうない歌舞伎町のサウナ・グリーンプラザに泊まって朝帰る、

 

十数年前までよくやっていました。

 

十年くらい前かな、歌舞伎町から百人町のほうに移転。

 

そのあとスナックとして歌舞伎町に戻り、そこが閉店したと思ったら大久保で居酒屋はじめたり移転を繰り返しました。

 

 

歌舞伎町のスナックくらいまでは行ってましたが最近はご無沙汰してました。

 

近年はトラブルがニュースになったりして心配してたんですが…。

 

急逝されたと聞いて只々絶句。

 

少年時代熱狂した大レスラーであり、

大人になってからは大変お世話になったお店の大将です。

 

 

店にこのブラッシーとの写真が飾ってありました。

 

 

この写真を見ながら酔っ払ってカレーで〆る。

 

懐かしいです。

 

 

いつだったかな、

 

何人かで行ったとき一緒にいた知人の女性をカンちゃん気に入ったらしく、

 

「あら~こんな美人さんいつでもお待ちしてますよ。また一緒に来てよ」

 

ちょっとスケベだけどカンちゃんのかわいらしい笑顔、今も心に残っています。