実は昨日は体調があまり芳しくなかったのです。
ウイスキーどころかアルコールをめずらしく控えたい気分って、私にとっては相当なもの。でも、もう二度と巡り会えないかもしれないウイスキーと出会えるチャンス、これを逃す手はないってことで、barにて具合悪げにスタートしたウイスキーのテイスティング、4種。
普段だったら官能のウイスキーの香りなのに、今回ばかりは鼻につきます。
ん、、ちょっとキモチワルイかも、、、。でも、私のためにとマスターがせっかくとっておいてくれた貴重な茶色い液体。半ば精神的焦点のあわない状態で、いただいていくと。
びっくり。3番目のウイスキーをテイスティングした瞬間。
お・・・! これ、美味しい!
具合悪かったはずの体調が、その3番によって、みるみるうちに私の血流がスムーズに動き出し、曇り空から日の光が差し込んで来たようなクリアな感覚が戻ってきたのです。

また、出会ってしまいました。それは、ストラスミルというウイスキー。
ストラスミル ’92 11年物。ジェームスマッカーサーという瓶詰め業者物。
そもそもストラスミルはほとんど全てをブレンデッドウィスキーの原酒として出荷しているとのことで、オフィシャルはおろかボトラーからもほとんど発売されていなかったとのこと。ようやく1990年代に入ってから一部のボトラーから発売されはじめ、出回るようになってきたのだそう。

おそらく、誰かから与えられなかったら自分では選択しなかったであろう地味な蒸留所のお酒ですが。
このウマさを味わうため、意図も簡単に酒場で隣の人との会話を中断し、つくづくウマい!と一人言が言えるほどの存在感があったとは。
決して派手なパフォーマンスはないし強い主張もないのに、こんなにも今の私に馴染んだのは、とことんまでの優しさと、ゆっくり広がるまろやかさがあるから….。果物のようなほのかに甘い品のある風味が、ゆっくり、じんわり、口から内臓へ浸透し体の隅々までやんわりと包みこんでくれて、
まるでつっかかってたことや細かいわだかまりなんかがどーでもよくなって、全て受け入れてしまいそうな、そんな穏やかな感覚になるのです。キリっと深く刻まれた眉間の皺なんかも、スーっと消えていってしまうくらいに。

気づきにくい個性、気づきにくい魅力。
酒でも人でも、見かけにやられてばかりじゃ知り得ないのです。
先日、私の上司のバースデープレゼントのために、酒屋という酒屋をはしごして(実際は電話のはしごで)ポモー・ド・ノルマンディーをゲット。

ポモー・ド・ノルマンディーとは、カルバドスにりんごジュースを加えて樽熟成させたもの。カルバドスはご存知の通り、りんごから作ったブランデー。このポモー・ド・ノルマンディーは、まるで新鮮なりんごジュースをいただくような軽い飲み口と、ブランデーの上品でまろやかな風味があいまって、非常に癒されるお飲物なのです。冷やしてお風呂上がりなどに一杯飲もうものなら、どんな夢を見させてくれるのかしらってくらい開放感に満たされ、きっとそのまま至福の眠りにつけるはず。


私がこの味を知ったのは、先日マスターの友人の桜新町のバーにて、お勉強のためと何種ものウイスキーをテイスティングさせていただいた時のこと...

かすかな特徴を拾うために長いこと臭覚・味覚を限りなく研ぎすまして目の前のウイスキーを試飲していたせいか、ちょっと疲れたーと思っていた矢先、

「休憩にどうぞ」
と、そこのマスターがコトンと出してくれた一杯が、このポモー・ド・ノルマンディー ミシェル・ユアールだった。

なんという素晴らしいタイミングで気の利いたサービスなんだろうと、そのマスターのバーテンダーとしての仕事っぷりに一瞬にして完全に惚れ込んでしまったと同時に、一口いただいた瞬間、その果汁の甘さと旨味が凝縮されたその液体は、私にまるでどこぞかのりんご畑の木陰でお姉さん座りをし、しばしまどろんでいる、そんな経験のない安らぎの時間を過ごしているような錯覚をおこさせたのです。

いいんだよ....
ゆっくり休んでね....
まるで遠いところから誰かにそんな優しい言葉をパラリと振りかけられている感覚。


私の上司は、素晴らしいキャリアウーマン。仕事で年に数回パリに足を運ぶ。一時期は「パリっ子倶楽部」なる限りなくアンダーグラウンドな会を自ら発足し、かなりのパリ好きをアピールしていたっけ…
いつもノルマンディーにまで立ち寄る時間は確実にありませんから、その仕事を尊敬すると共に、日頃の感謝の気持ちを込めて贈りたいのです。この癒しの酒、ポモー・ド・ノルマンディーを。
やっとこ、昼の仕事の事務所の引越が片付きました。
先週はこの引越と、ジャパンファッションウィークというファッションショー等のイベントの仕事とが重なり、てんやわんやの一週間で、目の下のクマがより一層際立ったような気がします。

そんな中、ホワイトデーが訪れましたね。すっかり遠い過去ですが、いただきものというのは嬉しいものです。私も甘いお菓子はだ~い好き。でも、知ってか知らぬか、私へのお返しはウイスキーが多く。。。

まずは私の大好物、ラガヴーリン16年。
アイラ島の中でもこれが一番しっくりくる。強さの中にも優しさやまろみがある。こんな男が側にいてくれたら...!


そして、これは厳密にいうと無理矢理奪ったような戦利品で、アイリークというアイラのシングルモルト。
ハイランド&アイランズ スコッチウィスキー社というところのボトラーズもので、アイラの蒸留所名は明かされていないとのこと。ピートが利いていて、勢いがある一品。


そしてそして、カワゆいミニボトルたち。まるでアロマの小瓶のよう(?)。


どれも既に飲んでしまっていて、ごめんなさい。
飲みきってしまう前に、晩酌につき合っていただける方、この指と~~まれっ!(こういうの現実世界でやれる女子、男目線でいうと案外嫌いじゃない)