今年のケンタッキーダービーの注目馬は、ゴドルフィンのブルースアンドロイヤルズ。
ところが、18日付けゴドルフィンのHPを見ると、軽度の呼吸器のトラブルで挑戦を断念。 残念です。 さて、過去のケンタッキーダービーの外国遠征馬に関してのコラムです。
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カノネロII(CanoneroII)が唯一の優勝馬
カノネロIIは最初にして最後(2004年までのところ)のケンタッキー・ダービー遠征優勝馬である。 以来今日まで遠征馬20頭の挑戦があったが1勝もしていない。 1971年のカノネロIIのケンタッキー・ダービー優勝は競馬界に衝撃を与えた。 同馬が1歳馬セリで1,200ドルで購買された肢曲がりの馬だったからではなく、外国からの遠征優勝馬第1号となったからである。
3月26日ドバイで施行されたアラブ首長国連邦ダービー(UAE-G2)に12馬身差でゴドルフィン・レーシングのブルースアンドロイヤルズ(Blues and Royals)が圧勝した後、ザオナーアンドグローリー(The Honour and Glory)の牡産駒である同馬の関係者は、次走は5月7日チャーチルダウンズ競馬場で施行されるケンタッキー・ダービーになると発表した。
ブルースアンドロイヤルズは今年は1戦のみで昨年の2歳時は3戦1勝した。 すべてイギリスの芝馬場での出走だった。 ケンタッキー・ダービーに優勝するのはいずれにせよ至難の業である。 この遠征馬には4,000マイルの輸送、外国、時差、馬場状態の違い、プレップレース1走のみの経験といった要因がハンデとして加わるのだ。(残念ながら、ゴドルフィンのHPでブルースアンドロイヤルズは挑戦を断念したようです)
ゴドルフィン・レーシングはすでに5回、挑戦しているが未だケンタッキー・ダービーでの優勝を達成していない。 ドバイで越冬し、アメリカのプレップ・レースに出走せずにケンタッキー・ダービーに出走したその他のゴドルフィン・レーシングの競走馬としては、ワールドリーマナー(Worldly Manner, 1999年ケンタッキー・ダービー7着)、チャイナヴィジット(China Visit)、カルール(Carule)、エクスプレスツアー(Express Tour)、エッセンスオブドバイ(Essence of Dubai)がいる。 いずれの馬もケンタッキー・ダービーの制覇はかなわなかった。 一方で、ゴドルフィンと主席調教師のサイード・ビン・スルール氏はこのドバイ越冬方式で、1995年にエプソム・ダービーの優勝馬を出した。 ラムタラである。 同馬はダービー競走出走のためにイギリスに輸送されるまでプレップレースにも出走せず、ドバイで冬を過ごした。 ダービー優勝後も、キングジョージⅥ&クイーンエリザベスSや凱旋門賞を制覇して4戦全勝し、卓越した能力の奥行きの深さを示して、世界的な一流馬であることを証明した。
外国から遠征してきてケンタッキー・ダービーに出走したその他の馬としては、1991年のブリーダーズカップ・ジュヴェナイル勝馬、アラジ(Araji、1992年8着)、ドクターデヴィアス(Dr.Devious Ire、1992年7着)、エルティッシュ(Eltish、1995年6着)、2001年のブリーダーズカップ・ジュヴェナイル勝馬ヨハネスバーグ(Johannesburg、2002年8着)がいる。
ケンタッキー・ダービーでカノネロIIに次ぐ成績をあげた馬としては1986年にファーディナンド(Ferdinand)に2着したボールドアレンジメント(Bold Arrangement GB)がいる。 他の19頭の海外からの遠征馬はいずれも6着以上の成績を残していない。
ボールドアレンジメントが恵まれていたのは、ケンタッキー・ダービーの9日前にキーンランド競馬場で施行されたプレップレースのブルー・グラスS(GⅠ)に出走できたことで、同馬はこのレースで3着に入線している。
Thoroughbred Times誌 4月9日「A singular Derby feat」
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