ファンブログ❤ 紫式部に恋をして<三十>源氏物語 夕霧(ゆうぎり) | みそらの日日是好日 ‪‪ᵕ̈* ニチニチコレコウジツᵕ̈*

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2020年春...
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紫式部に恋をして



壱やさんの源氏物語を全て

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良かったら遡ってみてね。

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壱やブログより




三十九帖夕霧


「鈴虫」の帖につづいて八月半ばからその年の冬までの話。

専ら夕霧の女二の宮への恋の仔細と、それによって起った夕霧の家庭崩壊の一部始終が描かれている。

実直者の堅物で通ってきた夕霧が、あれほど長い歳月をかけて筒井筒の恋を守り通した雲居の雁との結婚生活にも倦み、親友の未亡人に次第に心を迷わせてゆく。

中年になって堅物が恋に狂うと収拾がつかなくなる例は、世間によくある。

夕霧の新しい恋も全くその典型的なものである。

夕霧は二十九歳で、平安時代では人生の半ばを過ぎたと行ってもいい年頃である。

結婚して十年余りが過ぎ、恋女房との間には男の子四人、女の子四人が生まれている。

雲居の雁との仲がさかれていた淋しい間に、惟光の娘に手をつけ、通い所にして、その仲も 律儀につづいていて、そこにも女の子二人、男の子二人が生まれている。

合わせて十二人の子沢山で、ここにも夕霧の「まめ人」ぶりが実証されている。

夕霧ほどの身分と立場であれば、当時はもっと多くの妻妾があって当然だったが、二人の女しか愛さなかった夕霧は、父の光源氏にはおよそ似ない性格だった。

この帖はまるで現代のサラリーマンの家庭の夫の浮気事件のようで、ことごとくリアリティのある描写が、はからずもユーモア小説のようなおかしさを誘い、思わず笑ってしまう。

芝居で言えば世話物に相当する。

夫の浮気が本気になり、家庭崩壊にまで持ち込まれるというのは、夕霧が浮気馴れしていないためであり、それが、どうにか収拾出来たのは、雲居の雁が八人の子持ちでありながら、育ちのいいお姫さま気分の抜けない、わがままだがおおらかで、若々しい性格であったからである。

おかしいのは、肝腎の女二の宮が一向に夕霧に気がないという点である。

夕霧は一条の宮邸への見舞いをつづけるが、女二の宮とは平行線で話すこともない。

ここの静かな雰囲気と、もの静かな宮の気配に日と共に惹かれていく夕霧は、このままではすまされないとの思いが強くなる。

直接女二の宮に自分の心を訴えたいと思ううちに、御息所が病気になり小野の山荘に移る。
壱やブログより
八月半ば、夕霧は小野の山荘に見舞い、夕暮、深い霧にまぎれて、女二の宮の部屋にしのびこみ、恋心を訴える。

その夜、深い霧で道中が危ないと言いたてて、夕霧はそこに無理に泊まる。

女二の宮は次の部屋に逃げたが境の襖の鍵がかからない。

夕霧にはそんな襖を押し開けるのは造作もないが、乱暴な振舞いはしない。

それでも、いつまでも女二の宮が打ちとけようとしないので、明るい月の光のさす方へ抱いて連れて行ってしまう。

女二の宮は必死に顔をそむけているが、痛々しくやせていて、夕霧の目には優雅にも魅力的にも見える。

柏木がこの宮を美人でないと疎んじていたのを思い出す。

女二の宮は、父朱雀院も柏木の求婚に応じるようすすめたから、結婚したものの、そんな柏木でさえ結婚後、自分に冷たく、愛してくれなかったではないかと嘆く。

その夜、夕霧はそれ以上の行為に踏みこまず、早朝帰ってしまった。

その姿を病人の加持祈禱に来ていた律師に見られてしまったのも気づかないでいた。

律師から夕霧の朝帰りする姿を見たと告げられ、御息所は驚き、女二の宮を呼び寄せて問い詰めるが、宮は弁明も出来ず泣くばかりだった。

御息所は二人の関係を律師の言うように誤解して思いこんでしまう。

朝露で衣服を濡らした夕霧は、六条の院へゆき花散里のところで衣服を着替え、小野に手紙をやるが、女二の宮は無視して見向きもしない。

夕霧の二度目の手紙は、御息所の手に渡ってしまった。

それを見て御息所は昨夜の今日訪れる様子もない夕霧の仕打ちにひどく立腹する。

男女の事があった以上、三日はつづけて通うのが礼儀であり、一夜きりで捨てられるのは、女の何よりの恥とされていたからである。

それでも夕霧の本心が知りたくて、御息所は苦しい息の下から宮に代わって返事を書く。
壱やブログより
書き終わりもしないうちに御息所の容体は急変した。

夕霧は三条の自邸で、この手紙を受け取ったが、鳥の足跡のような字で判読しかねているところへ、雲居の雁がしのびより背後からその手紙を奪いとってしまう。

夕霧は狼狽し、花散里の手紙だといつわり、取り返そうとする。

雲居の雁は手紙を隠してしまったので夕霧は返事が書けない。

翌日になって、ようやく敷物の下に隠してあった御息所の手紙を発見し、あわてて返事を出すが、瀕死の床で、夕霧の手紙が届いたと聞き、それでは今夜も来ないのかと、落胆の余り、御息所は絶命する。

女二の宮は母の死も夕霧が原因だと思い、いっそう夕霧をうとましく思う。

夕霧は心を閉ざした冷淡な女二の宮に手を焼きながら決してあきらめない。

御息所の葬儀一切をとりはからい、一条の宮邸を勝手に修理して、無理に女二の宮を連れもどし、主人顔をして居坐ってしまう。

女二の宮は、そんな夕霧に対していっそう嫌悪感がつのり、迫る夕霧をさけて塗籠ぬりごめの中にこもって抵抗するが、ついに次の夜夕霧は女房の手引きで塗籠に入り、女二の宮を強引に自分のものにしてしまう。

どうしようもない成り行きで屈伏したものの、女二の宮はこういう強引な行動をする夕霧を恨みに思い、ますます心を閉してしまう。

夕霧が翌日も居つづけるので、雲居の雁は夕霧を恨み、怒って子供を半分連れて父の前太政大臣邸へ帰ってしまった。

女二の宮は雲居の雁にとっては兄嫁に当るのだから、この三角関係は前大臣家の人々にとっても一段と不愉快な出来事であった。

それだけに女二の宮の立場は苦しいものになる。

夕霧は仕方なく妻の里に雲居の雁を迎えに行くが、雲居の雁はのんびりと里で遊んでいて、夕霧と一緒に三条の邸に帰ろうとしない。

父大臣も娘の味方をして、おめおめ帰ることはないと言う。

この噂を聞いて、恋仇であった藤の典侍は同情したような慰めの手紙を雲居の雁に送る。

最後に夕霧に十二人の子供がいることを書き並べ、この帖を結んであるのも、何かおかしく笑いを誘われる。

平穏な家庭の崩壊してゆく過程を延々と書きながら、全体に何となく明るくユーモアが漂うのは、紫式部の客観性の余裕であろうか。

雲居の雁の無邪気で人の好い、憎めぬ性質が実にいきいきと描かれている。

源氏物語 巻七
瀬戸内寂聴 訳 引用




きさきたちのその後

後宮を彩る、后妃たち。

親からの期待を一身に受けて入内し、互いにしのぎを削りながら後宮生活を送る彼女たちの人生は、華やかながら楽ではない。

だが彼女たちも、いつまでも「帝の妻」ではない。

夫である帝が退位する日が来れば、あるいは彼が崩御すれば、彼女たちの政治的な意味合いは変わり、世から期待されるものが変わる。

そのとき彼女たちはどうなるのだろうか。

基本的には、帝が退位したからといって后妃たちとの結婚関係が変わるわけではない。

だが上皇となった帝はおおかたの場合、後継者づくりという「ご公務」を終えることが多い。

つまり、実家に権力のある后妃に子を産ませるという義務からは解放されている。

生きおい退位後の上皇は自らの意のままに過ごしたがる。

したがって后妃も、退位をきっかけに上皇個人の好みで再セレクトされることになる。

『源氏物語』「夕霧」に登場する落葉の宮の母・一条御息所は、光源氏の兄・朱雀帝の更衣だった。

朱雀帝に后妃は何人もいたが、第一に重みのある后妃は、ただひとりの男子をあげた承香殿女御だった。

だが誰よりも寵愛していたのは、子どももなく正式な后妃でもない尚侍の朧月夜だった。

その差はもともと見えていたが、朱雀帝が退位した時、歴然とした形で表れる。

承香殿女御は夫婦合意のうえで院のもとを離れ、東宮となった息子との同居を選んだ。

朱雀院は内裏を出ると朧月夜を院の御所に住まわせ、出家するまで寵愛し続けた。

では一条御息所といえば、やはり朱雀院の御所に伴われたが、扱いの軽さは以前のままだった。

なお、京中には退位した上皇のための御所が何カ所かあって、これを「後院」という。

光源氏の兄帝は朱雀院という後院に入ったので、それ以後物語では「朱雀院」と呼ばれるようになった。

冷泉院も同じで、退位して後院の冷泉院に入ったので、物語で「冷泉院」と呼ばれるようになったものだ。

実在の朱雀天皇や冷泉天皇がモデルという訳ではない。

さて、では夫である帝や上皇が崩御した場合、后妃たちは、その後の寡婦人生をどのように生きたのだろうか。

一言で言えば本人の自由であった。

夫の四十九日などに合わせて出家した后妃たちもいたが、それは強制ではなく、本人たちの自由意志によるものだった。

息子が新帝や東宮の位についている場合は、後見として権力を持ち、世の重みも増しているから、勝手に振る舞えない。

だがそうでなければ、元后妃たちは再婚することも可能だった。
平安人の心で「源氏物語」を読む
山本淳子著 引用





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夕霧の帖はボリュームがあるので
またまた長くなりました。

ここまで読んでくださった方、
ありがとうございます。

なんとなくわかっているつもりの登場人物、
角度を変えて、見てみると また理解が
深まる気がします。

一条御息所とは。。。
背景がわかると物語にも入りやすい。
なんせ登場人物が多いから(笑)


いつも、読んで下さってる皆さま
本当にありがとうございます。

次は御法です。
とうとう紫の上の死……。

次回の壱やブログに乞うご期待。




では、きょう12月22日は
GHのクリスマス🎅パーティ
遅番、夜勤└(゚∀゚└)わっしょい(┘゚∀゚)┘

昨晩、今日のために仕込みしてきました。
てんてこ舞い(笑)

よっしゃー!!
今日もハリキッテ行くよ〜(✌'ω' ✌)



素敵な日曜日を
お過ごし下さいませ
😊😊😊💕💕💕