名前
いつもいつも
近くに居たような
気がする
今思えば
勝手な錯覚
かもしれないが
長い長い歳月の中で
とても傍に感じる事も
不意に距離ができて
しまった事も
永久に流れる筈の
時間を忘れて
当たり前のように
受け止めて安心していた
そのまま
絶え間なく繰り返される
ものだと
気持を偽りながら
過ごしていた
必然的に
多分
必然的に
君と会えない
いや
君と会わない時間が
増えて
噂ばかりが耳に入る
ようになった
噂
君は幸せを
掴んだらしいね
僕の知らない内に
素敵な未来を
みつけたんだね
あんなに好きで
今でも大好きな君だから
祝福したいけど
心は闇を誘い込み
錆び付いた重い扉に
閉ざされているようで
今までにないほど
鮮明に君の姿が見える
ありふれた君の姿が
近くに
遠くに見える
ふと思えば
今
傍で君を包み込む
最愛の人の事を
僕は何も知らない
その人の名前すら
知らない
誰にも負けないほど
君の事は解っていた筈
なのに・・・
今では
君の名前すら
知らないんだ・・・
