こんばんは。
終末世界の雰囲気を感じてきました。
2代目大工の三島です。
源流で遊んでマスを捕まえて。
今回のひるがの高原の楽しみ。
ソレは半年ほど前に見たYouTubeの動画。
タイトルは終末路面電車。
山の中に放置された電車。
ソレがかなり状態が悪くボロボロに。
その光景が人が滅んだ終末世界のようだそう。
世界が終わったような電車。
見てみたいねぇと長男と話していたのです。
でも動画で場所は非公開。
2人で頑張って検索。
やっと分かったのがこの周辺。
よーし。
数ヶ月越しの目的。
週末に終末世界を楽しんできますよ!
長男と2人で出発。
しばし車を走らせる。
ギリギリ車で走れるような悪路。
でもコレ以上はファミリーカーで行けない。
ココからは歩いて向かいます。
地面はまだアスファルトが残っている、
道沿いには街頭だったもの。
看板には美松苑と書いてあります。
ひるがの高原は避暑地として人気の場所。
今でも別荘地がいくつか残っています。
なのでココもおそらくは開発予定地。
近隣の別荘地は翠峯苑(すいほうえん)という名前ですしね。
1975年の航空写真ではこんな。
画面中央の点が電車。
拡大するとコイツ。
北側に区画された別荘地。
その南にグラウンドのような広場。
その広場に面した所にあるのがこの電車。
うーん。
モニュメント的なもの……なのかな?
景気の良い時代のリゾート開発。
写真の頃には東海北陸道が通る事が決定。
名古屋からアクセスが良くなること間違いなし!
さらにスキーにブームの追い風!
ソレを狙っての強気開発。
イケイケドンドン〜!
……なんてのも泡と消える。
悪くなってゆく景気。
先に始めた翠峯苑だけで手一杯。
美松苑は開発中止。
多分そんな感じなんじゃないかなぁ。
ま、全部私の勝手な想像なんですけどね。
しばらくは歩きやすい道が続く。
でもこの辺で行き止まり。
ふぅ。
仕方ない。
覚悟はしていた藪漕ぎです。
よーし。
藪に突撃だ〜!
アッチか!?
いや、コッチだ!?
季節的には最悪。
虫は多いし草は茂る。
ほとんど前が見えないほど。
ソレでもなんとか見つけました。
ふう。
お待たせしました。
コレがアポカリプスな終末路面電車です〜。
おおお。
本当に朽ちている。
正面から見るとこんな。
なんとか電車を保っています。
天井は抜け落ちてフレームのみ。
運転台はそれなりに残っていました。
は〜。
なんなんだこりゃ。
車体には1559の数字。
電車自体は名古屋市電の1550系だそう。
昭和30年代に走っていた車両。
wikiによるとコレが唯一の現存車両とのこと。
現存……しているのかなぁ。
吊り革が生々しい。
今の物とさほど変わらない。
吊り革って進化してないんですね。
しばらく長男とウロウロ。
でもなんとなく薄気味悪い。
まだ人の気配が残るからかな。
遺跡は良いけど廃屋は嫌。
そんな感じか。
終末路面電車。
遺跡ではなく廃墟感がありますもん。
人がたくさん乗っていたであろう車内。
人も物も夢も。
たくさん積んで走っていたに違いない。
日進月歩な昭和のころ。
目まぐるしく世界が変わった。
そんな時代の乗り物。
ソレが今やアポカリプス。
朝の慌ただしい目覚め。
昼の力強い隆盛。
夕方の緩やかになる凪。
そんなのを通り越した先。
この電車は深夜に向かう夜の時代か。
とは言えまだ夜になりきれない。
人の息吹を少し感じる9時、10時くらいですね。
うおお!
遺跡だー!
って喜ぶ深夜のテンションにはならない。
ただただ終わりの寂しさが漂う。
ふぅ。
そろそろ帰りましょうか。
やっとここに来れた喜び。
でもソレを覆い隠すかのような時代の終末感を覚えて再び藪の中を帰っていったひるがの高原の終末路面電車散策だったのでした。















