立派なお堀の残る城。休み時間に黒野城の外堀を見にいく。 | 大工の休み時間

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三島建設の2代目大工が書く日記です。
大工成分は少なめです。

こんばんは。

休み時間にお堀を見て来ました。

2代目大工の三島です。



とっても天気の良い平日。

今日は岐阜市の黒野付近でお仕事。


休憩中に見る空。

は〜。

綺麗だ。


ソレに小春日和でとっても暖かい。



コレは散歩に行きたくなるなぁ。



この辺りは……





黒野城があったっけ。

今までも何度か行ったことがあります。

岐阜市黒野にある城跡。黒野城を散策してきました。


お堀の残るなかなかの城跡。

周辺にも色々残ってたような気がします。



トラックの荷台でゴロゴロ。

スマホで黒野城を検索。



え〜っと。


フムフム。



今は城の北側にいる。



そんで……



ほうほう。


三重にある堀の一番外側。

その外堀が一部残っているとあります。



なるほど。

コレなら歩いていける。


よーし。


ちょっと行ってみようっと。





現場からテクテク。

狭い道がいかにもソレっぽい。


スマホの地図で確認。

熊野神社と多賀神社が目印。


5分ほどで熊野神社に到着。

やや小高くなった場所にある神社。



お参りして裏手へまわる。
高くなった本殿裏。

でもお堀はよく分からない。

コレが土塁…なのかなぁ。


でもなんか変だよなぁ。



よく分からない熊野神社。

でも神社を出てすぐの南側。



アレ?



この用水。



コレがお堀跡じゃない!?

無駄に大きく深い溝。

黒野のような平地ではかなりの違和感。


今まで見たお堀跡とそっくり。

多分、そうだよなぁ。




でも何か確証が欲しい。



なのでもう一つ多賀神社まで行きたい所。


でも残念無念。

休憩時間もそろそろお終い。



ふぅ。

さぁ戻って仕事しましょ。









となったのですがやはり心残り。



迎えた次の日の休憩時間。


今日は時間もある。

もう一度お堀探索に出発です!






熊野神社を横目に多賀神社へ。

現場から歩くこと10分。


ココが多賀神社です〜。


ソコにはなんと黒野城の説明看板。

しかもかなり詳細なヤツ。


有志の研究会が設置したのだそう。



ありがとうございます!



え〜っと熊野神社は……

あ!


やっぱりそうだ。

熊野神社のすぐ南にお堀があります。

やっぱりなぁ。

ソレっぽかったですもん。



勘が当たって嬉しい限り。

私も少し詳しくなってきた気がします。



しばらく看板をフムフム。

そしていよいよ多賀神社へ。

お参りして裏手へ。


すると……





おおお!



うおおお!



スゴイ!!




お堀が綺麗に残ってる!

紛うことなきお堀の跡。

ハッキリクッキリ分かりやすい。



反対側もずっと続いている。

うひょ〜。


テンションあっがる〜。




600mも続くと看板にありました。


は〜。


すんごいなぁ。



なんといってもこの急な斜面。

しっかりと崩れないで残っている。




こりゃただ掘っただけではなさそう。

ちゃんと突き固めてあるんだろうなぁ。



見事な出来に感心。


重機無しで良く作ったもんだ。




でもこの立派なお城。

わずか16年で廃城だそう。


なんとも勿体無い話。



短命に終わった立派な施設、か。




うん。

現代だとアレだな。


今はなき三洋電機。

ソコが安八町に作った巨大施設ソーラーアーク。



目立つデザインに大きなソーラパネル。

地域のランドマークになっていました。



ソレがわずか10年で会社ごと消滅。

昨年にはついに取り壊しが決まったそう。


目立っていただけに余計寂しくなる。



無用の長物。

宝の持ち腐れ。


お城はなかなか他の用途に使えないなぁ。





お堀から出て神社へ戻る。

時計を見るとそろそろタイムリミット。



さ、帰って仕事に戻りますか。




400年前の隆盛と衰退。

遺跡にはいつもある多少の物悲しさ。



その逆らえない時代の波にのまれた栄光を肌で感じながら、また現場へと引き返していった大工の休み時間だったでした。










なおもう少し東にも折れ曲がった外堀と土塁があるそう。


またいつか行ってみたいものですね!

(残念だけどココの現場はこの日でお終いです〜。)