今日は急遽ピンチヒッターで私が担当していない別の小6クラスの代講をしました。
担当していないとはいっても、私が担当しているクラスからこのクラスに変わってしまった生徒もかなりいて、いつもの私の授業の進め方とそんなに変わりはありません。
いや、あるかな。もちろん、ありますね。
目の前にいる生徒たちが1点でも成績が上がるようにという思いで授業をすることに変わりはありませんが、そのための方法論は違います。
基本的に算数が得意という受験生は少ないのが現実です。今までに何度も目にしてきたような問題であっても、なぜか気持ちは常に初対面状態という・・・
このような場合、単に生徒を指名してもダメなんですね。
分からないんですから!
そこで、私は答えを直接言うようなことはしませんが、答えに至る道筋に辿り着けるようなヒントを散りばめながら、そのヒントの誘導に乗りながら答えを出せるような授業の流れを作るよう意識して授業を進めます。
過酷な中学受験という荒波に耐えて、代講とはいえ私の最後の中学受験向けの授業を迎えた生徒たちです。無駄な劣等感を抱かせることなく、楽しく問題を解いて、なんとなく気が付いたら問題が解けていたという状況を作り出してあげることもこのクラスの生徒たちには必要なんじゃないかなと・・・
2月1日の受験本番まで2週間ありますが、この生徒たちに授業をするのは最後になりますので、手向けの言葉を贈りました。
楽しいこともあったかもしれませんが、これまでの日々の多くは大変だったと思います。それでもめげずに最後まで完走(ゴールはまだ先ですが)しようとしている生徒たちに対して、陳腐な言葉ではありますが、「ここまでよく頑張りました」と伝えました。
授業が終わった後、私は自分が担当している生徒のいるクラスに戻りました。今日の授業で行ったテストで合格点を取れなかった生徒に再テストをしてもらうためです。私の再テストはちょっと変わっているかもしれません。テストの際に出来なかった問題を一つ自由に選んでもらい、その問題の解き方を私に授業してもらいます。中には答えまで言わなくても考え方の道筋をしっかり理解していると思える生徒もいます。そのような生徒には再テストということを抜きにして褒めまくります。
その一方で、答えの数字は知っているんだけど、答えに至る道筋が怪しい生徒には躊躇なくやり直しを命じます。私から「なぜ、そんなことをするの?」という問いに正しく答えられない場合は、残念ながらやり直しです。
そのようなやり取りをしている最中に、先日の英単語の試験で不合格になった生徒を見かけました(私の本職は英語だったりします)。もちろん再テスト組です。今日も授業前に再テストの問題を渡して授業が始まるまでに終わらせて私宛に事務に届けるように言い伝えておきましたが・・・
このとき、私の手元には何も届いていませんでした。
その生徒を呼び止め、ガッツリとカミナリを落としました。その生徒は来年の高校受験生。少し気が早いかもしれませんが、口調は穏やかでも内容は超ド級のカミナリです。
思うような結果を得られなかった後に、「なんでもっと上手な授業をしてくれなかったんだよ」と言われるのでしたら私の技量不足です。英文解釈や英作文、文法の穴埋めのような問題の解き方についてであれば受験が終わった後からでも文句を言ってもらってかまわないと思っています。でも、英単語のように自分で覚えるしかないことをしかるべき時にせず、後から負担を増やすようなことをして思うような結果が得られなかった時に、「なんでもっと早くやらせてくれなかったんだよ」と言われるのは御免です。
「こっちは嫌われたっていいんだよ。今、受験に向けて泣きながら苦しみながら勉強している生徒を見るのが何よりも大好きなんだから、こっちは。でもさ、受験が終わった後に悔し涙を流している生徒を見るのは何よりも嫌いなんだよ。だから、苦しくても今のうちにたくさん泣いておけ」
これも常日頃から生徒たちに伝えているセリフです。まだ幼い小3から大人っぽい雰囲気を醸し出すようになってきた中3に至るまで受験勉強をしている生徒には常に言い放っているセリフです。
大変なのは分かっています。でも、頑張れ!受験生・・・