算数の捨て問判別法 | 新・中学受験塾講師の独り言

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がんばれ!受験生!

今年の中学受験も埼玉県の学校の入試がほぼ終わり、いよいよ2月1日から始まる都内受験に向けてラストスパートの時期に入りました。第一志望校の過去問はしっかりとこなしたでしょうか?

 

恐らくこれまでの過去問演習では、日頃算数を習っている講師から「この問題は捨て問だよ」のようなアドバイスを受けた受験生も多いでしょう。捨て問は理解するために必要な労力が多大な割に、リターンが少ないため、講師から捨て問と言われたような問題は復習する必要がありません。

 

一方、捨て問と言われなかった問題については、その学校に合格するためには解けないといけない問題ということになります。しっかりと復習して万全の態勢にして第一志望校に挑めるようにしておいて下さい。復習の方法については、数日前にご紹介した方法がお勧めです。

 

 

 

 

ところで、過去問演習では捨て問をやらないとしても、いざ受験本番になった時に、目の前に立ちふさがっている問題が捨て問なのかどうかの判断はなかなか受験生には難しいものです。ましてや、受験本番時には、「少しでも正解しておかないと合格できない」というプレッシャーから、全ての問題を解き切らないといけないというような錯覚に陥る受験生も多いでしょう。

 

このような時に、捨て問かどうかを適切に判別することができれば他の受験生よりも有利に時間配分をすることが可能になります。

 

 

では、どのようにして捨て問かどうかを判別すれば良いのでしょうか?

 

私は日頃、生徒たちに捨て問の判別方法として、「立体の切断の問題で、切断が2回以上出てくるような問題は捨て問にしてかまわない」と教えています。このような問題の例として、中大附属中の2020年第1回の大問5(2)と(3)が典型例です。

 

そもそも立体の問題を苦手としている受験生は非常に多いです。ましてや、立体の切断ともなるとアレルギー症状がひどくなります。となると、切断が1回であってもイヤなのに、切断が2回となるとほぼ絶望でしょう。

 

つまり、立体の切断を苦手にしている人は多いのですから、切断が2回出てくるような問題は解けなくても他の受験生たちに差をつけられてしまうことはありません。運良く正解に辿り着けたら少しだけアドバンテージを得られるという程度です。むしろ、捨て問だと割り切ってしまい、他の問題にその分時間を使った方が点数を稼げるのです。

 

この判別方法のメリットは、判別結果が人によって左右されないという点にあると思います。その意味では、非常に参考にしていただける捨て問判別法だといえるでしょう。

 

 

他にも、捨て問ではないとしても、一番最後に解くべき問題、つまり後回しにして良い問題の判別方法もありますが、この判別方法については、次回ご紹介したいと思います。

 

捨て問判断法や、後回し問題判別法も含めて、わたしは受験算数のコツのようなものを6か条にして受験直前期の生徒たちに覚えさせ、復唱させるようにしています。この6か条については、アメンバーの方限定記事として近日中にご紹介する予定です。