『極光のかげに - シベリア俘虜記 - 』岩波書店その1
『極光のかげに - シベリア俘虜記 - 』岩波書店その1となります。
『芥川竜之介紀行文集』を無事に読了して、
次に『極光のかげに - シベリア俘虜記 - 』を読み始めております。
この書籍は、『芥川竜之介紀行文集』と同様に、
書店で目について、思わず衝動買いした書籍です。
先月、JR柏駅近くのジュンク堂書店で購入しました。
読書意欲が高まっているうちに読まないと、いつの間にか読書欲が激減して、結局のところ読まずに放置プレイとなり、場合によってはそのままブック・オフ行きとなる場合も想定されます。
と言う事で、熱が冷めないうちに読み進めていきます。
『極光のかげに - シベリア俘虜記 - 』
岩波書店 ウェブサイトより
目次です。
小序 渡辺一夫 3
アンガラ河 11(18)
「どん底」の歌 29(26)
マルーシャ 55(18)
「緑の隅」 73(8) ←今ココ
極 光 81 (20)
学 校 101(10)
春 111(8)
密林の旅 119(34)
河岸通り 153(16)
別 れ 169(12)
密林のはてに 181(20)
懲罰大隊 201(40)
晩 夏 241(6)
イルクーツク 247(46)
炭鉱町で 293(12)
ソヴィエト的人間 305(20)
ホルスト • ヴェッセルの歌 325(16)
帰 還 341(12)
あとがき 353(6)
「岩波文庫」版あとがき 359(4)
高杉一郎氏の著作ですが、シベリア俘虜記関連書籍は、以下の通り発刊されておりますね。
然しながら、ほとんど入手困難なものばかりと推定されます。
高杉一郎氏は、海外の童話や小説などを数多く翻訳して紹介しているようです。
① 「スターリン体験」(岩波書店 1990)
② 「わたしのスターリン体験」(岩波現代文庫 2008)
③ 「シベリアに眠る日本人」(岩波書店 1992)
④ 「征きて還りし兵の記憶」(岩波書店 2002)
本書は、「岩波文庫」版あとがき(本書359頁)によりますと、『一九五〇年十二月二十日に目黒書店から出版された…』とあります。
岩波文庫版は、以下の通りです。
1991年5月16日 第1刷発行
2022年3月15日 第13刷発行
高杉一郎氏の経歴について
高杉一郎
Wikipedia ウェブサイトより
高杉一郎
Wikipedia ウェブサイトより、引用して紹介します。
❝ 静岡県生まれ。東京文理科大学教育学科中退。 1933年より改造社に勤務、雑誌『文藝』編集主任ののち、1942年東京文理科大学英文科卒業。1944年徴兵され、ハルピンで敗戦を迎え、シベリア抑留を体験。 1949年復員。帰国後書いた抑留体験記『極光のかげに』『人間』(1950年8-12月)が第24回芥川龍之介賞候補にあがり、ベストセラーとなる。 ❞
本書の序文を書いておられる渡辺一夫氏について
渡辺一夫
Wikipedia ウェブサイトより
渡辺一夫
Wikipedia ウェブサイトより引用します。
❝ 1901年、東京府生まれ。暁星中学校でフランス語を始め、少年時代は巖谷小波や夏目漱石、芥川龍之介、十返舎一九、式亭三馬、『三国志』『西遊記』などを愛読し、詩や和歌も読む文学少年だった。第一高等学校文科丙類を経て、1925年東京帝国大学文学部仏文学科卒。辰野隆に師事し、鈴木信太郎、山田珠樹、豊島與志雄らの薫陶を受ける。 ❞
渡辺一夫氏は、評論家の小林秀雄氏と同じく、東京帝国大学文学部仏文学科卒業ですね。
当然ながら、小林秀雄氏の恩師である辰野隆氏に師事したとあります。
小林秀雄氏と接点があったかはよく分かりません。
但し、小林秀雄氏は、戦争に協力的で、従軍記者として中国に渡っております。
一方で、渡辺一夫氏は、ウィキペディアを読む限りでは、共産主義思想に好意的だったようです。
本書の著者、高杉一郎氏は、シベリア抑留体験により、ソヴィエト • ロシアに対しては、それ程…。
と云ったところでしょうか?
読み終えたら、改めて高杉一郎氏のスタンスを記述してみたいと考えております。
今回はここまでです。