美里のむかし話・怪力男の話 | [みさと天文台友の会 松本のブログ] 星も音楽もド素人なのに何故か会長になってしまった松本の悪戦苦闘の日々(会長就任8年目に突入)

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みさと天文台は和歌山にある紀美野町立の天文台です。友の会は星とみさと天文台を愛する人の集まりで、ボランティアで出張観望会を開催したり、天文台でのイベントを魅力あるものにする為に活動しています。 友の会に入会すると、みさと天文台の機関誌が毎月送られてきます。

以前、父から聞いた紀美野(美里)の昔話に凄い力持ちの話があったんだけど父も誰かから聞いた話だったので話が曖昧だった。ネット上を探していたらズバリその話が載っていたので転記します。


紀州毛原(けはら)に茗荷(みょうが)と言う紀州一の力持ちの男がおりました。どんな重い荷物も運び、大勢の人の力がないと動かせないような大きな岩も一人で動かしてしまいました。

  ある時の事です。高野山の興山寺というお寺で屋根の葺き替えがありました。しかしその屋根に大きな箱棟を上げる事が難しくて、何百人もの人が騒いでいました。茗荷はその様子を見て、「やにこい奴らじゃ。」とポツリつぶやいてしまいました。
それを聞きつけた人足達が、「ならお前この箱棟を上げてみろ。」と口々に言いました。
茗荷は、「よし、ならわしが上げてやろう。」と 箱棟をひょいと肩に抱えるとすたすたと屋根にのぼって、すとんと乗せてしまいました。
一同はポカンと口を開けて見ていましたが、悔し紛れに、屋根から降りてきた茗荷に、「おい、茗荷。 あれは裏返しになってるぜ。」と言ってしまいました。茗荷はそれを真に受け「おお、そうか。」と、もう一度屋根にのぼると、ぐるりと回して乗せてしまいました。
回りの者は驚いて、今のは嘘じゃ、もう一度もと通りにしてくれと言いましたが、茗荷は怒ってそのままにして帰ってしまいました。それで、いまでも興山寺の箱棟は裏と表が逆さまになったままなのだそうです。


今、そんな人がいたらオリンピックで金メダルが取れそうです。紀美野にそんな伝説があるのが実に面白いでしょう!