帰国後さっそく凍傷の治療に。耳は一部黒く壊死しているものの幸いにして耳は切り落とさずに済み、2〜3か月でもとに戻るという。指先の感覚の鈍さは1か月ほどで戻るようだ。
一瞬の油断が凍傷を引き起こす怖さを知る。
振り返れば南極は細菌さえも生存しない世界、無の異次元の世界であった。持参した風邪薬や消毒薬は無用の長物であった。
同時に年齢と準備不足からくる体力不足を感じさせた。来年再挑戦したいところだが、すぐに隊員が集まりそうになく、次回は数年先か、しかも多額の経費を考えるると容易ではない。
また今回初めての高所公募登山隊に参加したが、その功罪を改めて思った。公募隊という商業登山隊ができて、計画、運営を一手に引き受けてくれるため、経験がなくても、体力さえあれば高所登山が可能になったことの功績は計り知れない。
しかし突然、知己でない者が、1カ月間寝食を共にし、しかも極限状態におかれたとき、体力差、経験差、性格、人間性、、、などの違いが出てくる。楽しみもあるがリスクもある。幸いにして大きなトラブルもなく、メンバーに恵まれたことに感謝したい。

