右近の橘 左近の桜 (木津川市 大宮神社) | 高橋みさ子のブログ

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京都府木津川市にある大宮神社。

本殿前の「右近の橘」と狛犬の「ん像」。

黄色く色づいた橘の実がたわわに実っています。


タマのたまたまブログ気分-橘の実


橘の実を見たのはこの時が初めてでした。

温州みかんより小振りで、表皮がキンカンのようにツルツルしています。
酸っぱいので生食には向かないそうです。

どれくらい酸っぱいのか、一つ失敬して味見をさせて頂いてもよかったかなあ。


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こちらは「左近の桜」と狛犬の「あ像」です。

桜の葉が紅く色づいています。

晩秋らしい光景です。

苔むした姿に幾年の風雪の流れを感じます。


タマのたまたまブログ気分-木津川市 大宮神社


寝殿造りを模したような大宮神社の本殿。

表戸は蔀戸(しとみど)風に見えますが、どうやら引き戸のようです。

格子模様が橘や桜とよくマッチし、都のような雅やかな雰囲気を醸し出しています。


タマのたまたまブログ気分-大宮神社


御祭神である崇道天皇とは早良親王のことだそうで、歴史に詳しい方ならピンと来たのではと思いますが、非業の死を遂げたことで知られる奈良時代の親王です。

親王の死後、不吉なことが立て続けに起こり、そのたびに「早良親王の祟りだ」と人々に恐れられたのだそうです。

恐れをなした人々は、親王の怒りを鎮めるため奈良や京の都に神社を建ててお祀りし、鎮魂を願ったのだそうです。

木津川市は奈良と京都の中間的な位置にありますので、早良親王を御祭神とする神社があるのも肯けます。

「早良親王の祟り」とまことしやかに囁かれた背景には、長岡京遷都や平安京遷都が様々な反対勢力に抗いつつ実現された可成り強引な遷都であったことが伺い知れます。

遷都に反対する勢力が「祟りだ」と意図的に流布させたのかも知れませんし、本当に「祟りだ」と思って恐れ戦いたのかも知れません。

さて、もう一柱の御祭神の誉田別尊(ほんだわけのみこと)とは八幡神(やはたのかみ)のことだそうで、ここから木津川を下った八幡市の男山には石清水八幡宮が鎮座ましますので、こちらも地理的な影響があるのでしょう。

(写真)京都府木津川市吐師宮ノ前1  2013.11.9 撮影

(参考)Wikipedia 「早良親王」 (外部リンク)


(C) Misako Takahashi 2013