№1617『とんでもない』 | グランマみさ子の≪絵本がつむぐ愛と平和≫

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絵本から広がる・つながる愛と幸せ。誰もが愛に満たされ、幸せに生きられる世界を夢見て。ちいさな一歩を踏み出します。

(一財)絵本未来創造機構認定の

EQ絵本講師 渡辺みさ子です。

 

2020年2月より、日々感じる思いを、

絵本の紹介とともに、書きつづっています。

 

 

№1617 今ならわかるんだよなぁ

「頑張ってこいよ~!」
「何を頑張るのか、わかっとるやろなぁ~!」

新婚旅行に旅立つ弟夫婦を、
港で見送っていた親戚や友人たちの
声援や笑い声が思い出されます。

見送られる人も、見送る人たちも、
お互いにしっかりと握りしめていた
赤、黄、白、青、緑、5色の紙テープ。

小冊子『淡路島』を見なければ、
そんな光景を思い出すこともないまま、
人生を終わっていたかもしれません。

小冊子は、先日淡路島へ行った
友人から送られてきたものです。

宿泊したホテルに
「ご自由にお持ち帰りください」と
置いてあったとのこと。

著者は、
ホテルニューアワジの女将、木下圭子さん。

島の人々の暮らし、島の海、島の祭り、
島の酒蔵、島の人形浄瑠璃…
どの写真にも懐かしい思い出が甦ります。

そんな中で、鮮やかなページが目に止まりました。
「船の人、陸の人を繋ぐ五色のテープ」の写真です。

子どもの頃、
島の暮らしは貧しいと思い込んでいた私。

賑やかな都会の暮らしが豊かに見えたのです。

都会にはいろんなものが売っていて、
毎日がお祭りみたいで、楽しそうに見えたのです。

物の豊かさに憧れた時代でした。

でも今、港で新婚旅行に行く弟夫婦を
見送った時のことを思い出して笑っています。

そしたら思い出して笑えることが、
ぞろぞろ出てきます。

物はなくても、思い出がある豊かさ。
今ならわかるんだよなぁ。

❤今日の絵本
『とんでもない』

鈴木のりたけ
(アリス館)

ぼくは どこにでもいる ふつうのこ。
ぼくだけのすごいことなんて、ひとつもない。
サイはいいなあ。
ヨロイのようなりっぱなかわがかっこいい。
でも実は、サイはウサギが羨ましくて
ウサギはクジラが羨ましくて、クジラは…
そして人間の子どもが羨ましいことに辿りつく。
羨ましがられることがあっても、
当人にすれば「とんでもない」
大変だというお話。

 

 

 

 

 

  【2刷できました♪】わたなべみさこの絵本

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