昨日に続いてリージョンのお話。今日はゲーム編。
ゲームのリージョンは販売的な意味合いもあるだろうが、一番大きいのは各国の文化的な問題。つまり禁忌する内容が異なることである。
日本の場合は性的なものには大らかな傾向があり、かつては児童ポルノまがいのものが普通の本屋で売られていたり、最近問題になっているマンガの性的描写もその一例であろう。それでもゲームでは厳しい方で、洋ゲー(海外産ゲームの呼称)で女性の裸体が描かれていても、日本版では修正されるのが普通である。
逆に厳しいのが部位欠損と言われるもの。つまり銃で撃って手足が吹き飛んだりというのはNG。前にちょっと言及したDead Space というゲームは、それが原因で日本未発売。出てくるモンスター(というか寄生された人間のなれの果て)を撃って倒すだけでなく、さらに踏みつけてバラバラにしないとまた生き返って襲ってくるというものなので、ゲーム性の根本が変わるため、修正不可能なのである。余談だが、前に勤めていた某法律系予備校の某講師の方は、うちに来てこのゲームを見て気持ち悪くなって寝込んでしまった(笑)。まあ、いわゆる3D酔いもあったのだろうけど、かなり描写は過激である。
それでもこのゲームが大好きなのは、まずはストーリー。交信を絶った採掘船の救援に向かった主人公達を待ち受けるのは、モンスターの巣窟となった船内。と、ありがちなものであるが、主人公の元恋人が採掘船に乗っており、生死不明の彼女を探しながら、戦い、船を直していくという緊迫感。さらに、船内に遺された音声データや文書ファイルから、徐々に何がここで起こったのか明らかになっていくなど、臨場感あふれる演出になっている。
さらに美しいグラフィック(主人公もモンスターも船内も描き込まれている)、圧倒的にクリアなサウンド(サラウンドで聞こえるモンスターの息遣いや船内の音)も相まって、ある意味アートの域まで達していると思う。例えば映画「エイリアン」の船内に一人で放り出された感じをイメージしてほしい。時々連絡は入るが仲間ともバラバラになり、時にモンスターに体をバラバラにされ、「なんで俺はこんなところにいるんだっ!」と叫びたくなるほど、夜中にひとりでプレイしているときの没入感といったら!
こんな素晴らしいゲームが日本で発売されないのは本当にもったいない。もっとお下劣な映画でも入ってきているのに・・・。
もう一つ、日本で厳しいのが「一般人を殺傷できること」。つまり、攻撃してこない人を「殺せる」のはまずい。発売できないわけではないが、コンピュータエンターテインメントレーティング機構 (CERO)のZ区分になる。前に紹介したJust Cause2は、海外版では一般人や仲間のゲリラを殺傷することが可能であるが、Z区分になることを嫌ったスクエアエニックスが、日本版移植の際にそこを改変し、ゲーム性が異なる結果を生んだため(占領した拠点からゲリラが消滅してしまうなど)、ゲーマーから激しい非難を浴びた。
確かに昨今の現実に起こっている事件や、青少年の健全な育成を考えると、何でも野放しにすることはできないだろう。しかもゲームの場合は、映画や小説と違って「一人称」で体験しているので、その人の思想に与える影響も確実に強い。但し、購入の際にキチンと線引きをすればいいのであって、表現内容自体にはなるべく規制はすべきではないと思うのだが・・・・。
この辺りについてはまた改めて書いてみたい。
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