梅と日本刀003 イラスト「男振(おとこぶり)」
篠塚の狩衣(かりぎぬ)姿です。いえ、別に篠塚じゃなくてもいいんですが(=`ェ´=)オイ 馬子(まご)にも衣装といいますが、やっぱ男もオシャレは必要ですね。身震いするような男振、実際にこの目で見てみたいです。さて、早瀬は中村吉右衛門演じるTVドラマ「鬼平犯科帳」の大ファンでした。その原作者である作家の故・池波正太郎が「男振(おとこぶり)」という作品を書いています。
主人公の掘源太郎は江戸藩邸で若君のお側に仕えていましたが、十五歳のとき、突然、髪の毛が抜け落ち禿(は)げてしまいます。それを笑う若君に、おもわず怪我を負わせてしまう源太郎。彼には、その後、さまざまな苦難が待ち受けていました。
二十年の月日が流れ、大工の棟梁(とうりょう)となった源太郎は「侵しがたい貫禄」を身につけ養父の前に姿をあらわします。艱難辛苦(かんなんしんく)の果てに得た男の渋みとたくましさ。養父は源太郎の立派な変わりように声をつまらせます。
「まこと、みごとな男振(おとこぶり)にて……」
美少年のみならず、この「男振」という言葉にも、早瀬は大きくよろめいてしまいます(笑)。美少年崇拝が元禄(げんろく)期をさかいに弾圧の憂(う)き目にあい、戦国期の戦闘要員だった武士たちは、徳川政権の安泰とともに官僚的立場を強いられるようになります。平たくいえば「武士のサラリーマン化」です。
前髪の美しい若衆たちの姿が消えてからというもの、晩婚であった武士たちは早婚になったそうです。公的な場において「容姿や優美さ」を競いあうこともなくなり、それまで己を磨くことに懸命だった結婚しない男たちは「だったら手っ取り早く結婚して安定した給料(禄)をもらっちゃおう」てなことになったらしいです。
これに対して派手になったのが女性たち。事実上、オシャレは女性の「専売特許」になりました。より美しく艶(あで)やかに。男が地味になればなるほど派手になっていく女たち。その最たるものが大奥でしょうか。男と女って、いつの時代も間逆のものを目指しているような気がします( ̄▽ ̄;)気のせい?
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