Fall in Love 66 | mimimimi◢͟│⁴⁶ 小説

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理佐先輩と遊んだ日から2週間が経った頃、私達は合宿を目前に控えていた。

暑さに負けず、ここまで練習を乗り越えてきた。

あとは合宿を乗り越え、インターハイで力を発揮するだけだ。



ーー合宿当日ーー


太陽がギンギラと輝き、地面には陽炎が立っているように見える。


織「あっつーーーい!」


オダナナ先輩が一言を発すると、みんなが同じように暑い!と声に出す。


理佐先輩は声には出てないけれど顔には汗が浮かんでいる。
 

茜先輩はここに来ることに慣れているのだろう。合宿所に足を進めていて、部員みんなが茜先輩についていく。


汗を流しながら、10分歩いて辿り着いた合宿所。思ったより綺麗な外観だった。


荷物を置いて、顧問の土田先生から
少しお話があってコートに移動した。









想像以上に過酷で休憩時間、私は人気がない物陰の後ろに隠れた。


座り込んで、顔を伏せた。



すごくキツくて、苦しくて、投げ出しそう。


なんでみんなは出来るのに、私は出来ないのだろう。


そう考えると涙が溢れて止まらなかった。




目の前の光が遮断され、なんだろう、と思い顔を上げると目の前には理佐先輩がいた。


「由依…」



そう呟いて、タオルを渡してくれた。
隣に理佐先輩は座り込んだ。


理佐先輩の匂いがするタオルに顔を埋めて、理佐先輩の話を聞く。


「辛いよね。私も去年泣いちゃって投げ出しそうになったんだよね……」


それから私の涙が落ち着くまで、隣に寄り添ってくれて時に頭を撫でてくれたり、抱きしめたりしてくれた。


「よしっ。落ち着いた? 戻れる?」


ここで逃げ出す訳には行かないんだ、そう心に決めて立ち上がる。


理佐先輩の優しさに触れて、好きが増していく。

その暖かい温もりに溺れたい。






理佐先輩のおかげで、1日目、2日目、3日目と乗り越えることが出来た。


三日目の夜、合宿の近所でお祭りがあるということでテニス部みんなで行くことになった。


自由行動だったけど、みんなで行った方が楽しいってことでみんなでまわることになった。



いろいろな屋台を見ては、食べて。
楽しそうなゲームがあればみんなでして。


何事もゲームは茜先輩が本気だったのはみんなで笑った。


最後にはみんなで花火を見ることになった。


河川敷に行き、横一列で座る。


三年生、二年生、一年生というふうに。


私は理佐先輩の隣というスペシャルシートをゲットした。


触れる肌から理佐先輩の熱が伝わってきて、その度に胸を鳴らす。


理佐先輩が私の方を振り向き、「綺麗だね」なんて言うから、またドキッと胸が弾む。


花火が打ち上がり、赤や黄色、オレンジ色に空が染まる。


隣を見ると、理佐先輩の綺麗な横顔が見える。
花火の明るさが理佐先輩を綺麗に照らすから…。


「好きです」


私の声は、花火と共に夜空に吸い込まれた。

漏れた声が、花火にかき消されていればいい。

届いたら恥ずかしいから、届かなければいい。


むしろ、届いてなくていい…そんなことを考えてしまい、私は理佐先輩から視線を逸らした。