Fall in Love 64 | mimimimi◢͟│⁴⁶ 小説

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それから雑貨屋さん、アパレル店などを見たりして歩き回った。

たくさん歩いたし、時計の針も12時を指していて昼食をとることになった。


理「由依、何が食べたい?」


理佐先輩が私に聞いてきたけど、私は今なんでもよかった。


由「なんでもいいですよ〜」


理「なんでもいいって…一番困るやつじゃん!ん〜何がいいっかな〜」


一番困るやつって言いながら困る素振りを全く見せない理佐先輩は心の底から優しい人なんだと思う。


理「あっ!イタリア料理はどう?」


不安そうな顔を見せながら、イタリア料理に目を輝かせている理佐先輩。


目の前にはイタリア料理店…
きっと通ったときにこれだ!ってなったんだろうな


私もイタリア料理いいな、とこの店の前を通って思った。


由「私も思いました!行きましょ?」


私たちは目の前にあるイタリア料理店で昼食をとることにした。


ガラス張りしてある窓の廊下側に座り、私はカルボナーラ、理佐先輩はナポリタンを注文し食べた


食べ終わり、理佐先輩と色々な会話をしていたとき、見覚えある姿とすれ違った。


「てち?」「ねる?」


私は「てち」と、理佐先輩は「ねる」と言った。そう、てちとねる先輩が恋人繋ぎで手を繋ぎデートをしていたのだ。


理「あの二人ラブラブだよね〜羨ましい」



あの二人の姿が見えなくなった時理佐先輩がボソッと呟いた。

最後に何を言ったのか上手く聞き取れなかったけど、「羨ましい」と私には聞こえた


羨ましい…か。


理佐先輩好きな人いるのかな?
ってか恋人いるのかな?


可愛いし性格いいし勉強できるし運動できるしいないはずがないよね…すでにモテてるし。



理佐先輩の想っている人が私であってほしいな…そんなわけないんだけど。



理「そろそろ出よっか?時間も時間だし」


長居するのも迷惑になるし、映画の時間も近づいていたのでお金を払いお店を後にした。


この店と映画館は少し離れていて、歩くスピードを少し速くして映画館へ向かう


「「あっ…!」」


正面からやってくる2人組と目が合った。


「ゆいぽん!」「理佐〜」


2人組っていうのはあのラブラブカップルのてちとねる先輩。


「やっほ!!」とねる先輩の隣で喜んでいるてち。


平「これからどこ行くの?」


由「映画だよ〜」


平「へーー」


由「なにその態度」


自分から聞いておいてその態度はなんだよ平手。
理佐先輩がいるからそんなに冷たくしたつもりはないけど、隣でびっくりしているんだろうな、と予想がついた。



平「ひぃっ!怖っ!…じゃあ!デート楽しんでね〜イチャイチャしすぎはダメだからね!」

由「デートじゃないし!イチャイチャしてないから!してるのはてちでしょ?!」


ちょっと2人で言い合ってたら、ねる先輩がてちの頭をポコッと叩いた


ね「こらっ!てっちゃんもう止めなっ!ほらっ、行くよ?」


そう行っててちと手を繋ぎ直し、方向を変えた時


ね「えっと…由依?ちゃん!楽しんでね〜理佐も頑張ってね〜」


由「はいっ!」



なんで私の名前知ってたんだろう…?
てちが教えたのかな?


なんでねる先輩は理佐先輩に頑張れと言ったのだろう?

なにかあるのかな?



理「…デート…」



隣を見ると理佐先輩がボソボソっとなにか呟き顔を真っ赤に染めていた。



てちがさりげなく私に “デート” と言っていたことを思い出して、顔に熱が走るのを感じた。