銀世界に2人だけ。 | mimimimi◢͟│⁴⁶ 小説

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真っ白な世界に2人だけ。

今だけは、2人だけ。

誰にも邪魔をされない純白な世界に私と君だけ。


手を繋いで歩き出す。
君が離れていかないように、儚く散ってしまわないように、雪に溶けていなくならないように。


固く固く、君の手と私の手を繋ぐ。



ーー4:00


こんな朝早い時間だからだろうか。
道路を真ん中を君とふたりで歩く。


車にも自転車にもバイクにも散歩をしている犬にもジョギングをしている人間にも…


誰にも邪魔をされない。


本当に私と君だけの世界みたい。




そっと繋いでる君の手を私のポケットの中に入れて、君の手を私のポケットの中で独占してみる。


ちょっと驚いてるみたいだけど、頬は赤くなっていて嘘をつけないみたい。


なんで“永遠”って言葉がこの世には存在しないんだろう。


君となら、どこまでも行ける気がする。
君となら、“永遠”を信じてる。



隣にいる君は冬の寒さのせいか、鼻が赤くなっていて目もうるうるとしている。


雪に溶けちゃいそうで、ポケットの中でまた強く君の手を握る。



なんで君はこんなにも儚く消えちゃいそうなんだろう?


私がずっとそばにいるのに。
私から離さないのに。


私が隣にいるのいうのに。



なんで君はずっと遠いところを見ているんだろう?


君の瞳には何が映ってるんだろう?


私だけが映ればいいのに。


体も心も何もかも全て、私色に染まればいいのに。




真っ白な世界に私と君だけ…。



なんて素敵な世界にずっと染まっていたい。



君の瞳に私だけが映るように、染めたい。



そんな願いをこめて、また君の手を強く握った。