さよなら、アリス。4 【完】 | mimimimi◢͟│⁴⁶ 小説

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一生分の涙を出したんじゃないか、というぐらい泣いた。

だけど涙はついに枯れてしまってもう出なくなった。


この恋は私だけの一方通行の恋だったのかな…とか思っちゃうけど、二人が愛した記憶はあるし、ちゃんと二人の恋だったと私は信じてる。


まだ愛佳を知らない頃の私に戻っただけ、と自分に言い聞かせて強がってみる。


愛佳は私を忘れていいし、むしろ忘れてほしい。そうすることで次の恋へと進めるでしょう?


でも、私は愛佳を忘れることなんてできない。愛佳より愛せる人なんていない。


はやく愛佳は私を忘れて。
私が愛佳のことを忘れはしないから。


忘れはしない…って言葉よりも忘れることなんて出来ないって言葉の方がしっくりとくる。


永遠に忘れることなんて出来ない。って言葉が私にお似合いだ。











別れたあの日から2年という月日が経った。
未だに愛佳のことを忘れることなんて出来ていない。


恋人も出来ていない。


別れてから学部の違う愛佳とは会うことがなくなった。


本当に愛佳と出会う前の私に戻ったみたいだった。





愛佳とぶつかったあの街を歩いていた時、向こう側から来る人に目がいき足が地に固まったかのように動かなくなった。



…愛佳だ。




私はすぐに気づいて愛佳の姿を目で追った。愛佳の隣には腕を組んで恋人らしき人がいた。


私が愛佳を見過ぎていたせいか、目がバチッと合いその時、時間が止まっているような感覚になった。


だけど、愛佳は目を逸らし再び時間が動き出し私は歩き出した。



あんなに愛し合った私たちはどうして今、他人みたいな顔をして見つめ合ったんだろう。



すれ違った時に私は、こそっと呟いた。



「さよなら、愛佳。」


手の平に思い出乗せて風に飛ばす。










「まなか」


最後に愛佳の名前を呼び捨てにしてみるけど、すごくせつなくなって、なんだか泣きたくなる。


もしも生まれ変わって、また出逢えたとしたら…私たちはもう一度結ばれるかな…??



もうキミに…



もう逢えないね…。










*****



Flowerさんの「さよなら、アリス」っていう曲をテーマに書きました!

私の大好きな大好きな曲で…。
曲も歌詞も歌声も素敵なんですけど、MVの世界観もとても大好きなんです!

皆さんもよかったら聞いてみてください〜!




mimi。