昔から、子供に暴力的なゲームをやらせると実生活での攻撃性が増し暴力的になると言われていた。巣篭もり需要でゲームをプレイする人が増えている今だからこそ気になる話だ。
過激なゲームに夢中になる子供の姿に不安をかき立てられるのは、親なら当然だろう。実際には、ゲームと暴力性に関連性があるのか?
子供と暴力的なゲームの関係性に関しては様々な研究結果が報告されており、全てが同じ結論には至っていないが、『Cyberpsychology, Behavior, and Social Networking』(12月18日付)に掲載された最近の研究では、子供時代に暴力的なゲームに熱中したからといって、大人になってから暴力的になるという証拠は見つからなかったそうだ。
ゲームをやる子供には3つのタイプがある
この研究は、約500人の子供(平均14歳)のゲームのプレイ時間やその暴力性、本人の暴力性といったことを10年にわたり追跡的に調査したものだ。
その結果、ゲームをプレイする子供には以下の3タイプがいることが判明したという。
1. 少年・少女の頃にかなりの長時間プレイするが、成長するにつれあまりやらなくなるタイプ
2.十代を通じてそこそこプレイし続け、成人してからもわずかにプレイ時間が増えていくタイプ
3.子供の頃はほとんどプレイしないが、成長するにつれてプレイ時間が増え始めるタイプ
子供時代のゲームのプレイ時間との関連性は見当たらず
少年・少女の頃に一番プレイ時間が長いのは最初のタイプの子供たちだ。しかし大人になった彼らの暴力性は、ほとんど暴力的ゲームをプレイしなかった人たちと比べて違いがなかったとのことだ。
ちなみに3つのタイプの中で、大人になってから一番暴力性が高かったのは、2番目の大人になってもずっとゲームをやり続けるタイプだったという。
こうしたから、子供時代に暴力的なゲームをプレイしたからといって、必ずしも暴力的な大人になるわけではないことがうかがえる。
ただし、大人になってからもずっとプレイし続けると暴力性が高くなる可能性がなきにしもあらずだそうだ。
本当のところはどうなのか? 議論はまだまだ続きそう
ちなみに2015年にアメリカ心理学会が発表し、広く知られるようになった報告書では、暴力的なゲームと子供の暴力的な行動とには関連性があると述べられている。
ただし、こちらについて反論もあるようで、たとえば昨年『Perspectives on Psychological Science』(8月10日付)で発表された研究は、報告書で扱われていたデータを再検討し、まったく正反対の結論を出している。
米ステットソン大学の研究グループによれば、アメリカ心理学会の分析は、既存の関連研究の大半が含まれておらず、質的な問題が考慮されていないのだそうだ。
はたして暴力的なゲームは子供の性格に影響してしまうのか? 持って生まれた個性や特性なども違うため答えをだすのは難しそうだ。
References:psychologicalscience/
★俺らの子供のころはめちゃ残酷なテレビ平気でやってたぞ!
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