鬼ごっこ | 青春小節〜ukkaり紀行〜

青春小節〜ukkaり紀行〜

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2022年7月4日から毎日更新継続中


『行ってきます』
制服を着て、学校へ持っていく鞄を
自転車のカゴに適当に放り込む
学校へ向かうように自転車を漕ぎ出したが
向かうのは学校ではない

いつからだろう?
学校が嫌になったのは
なんて言ってみるがそもそも高校が楽しいと
言えるかと言われたら残念ながら全くもって
楽しくないのが正直なところだ
本来なら高校三年生で大学受験に向けて頑張らなければならない時期なのだが
勉強をしたくないというより学校に行きたくないの方が強かった
学校に行けば数学の教師から授業中に嫌味を集中砲火されるのはわかりきっている
『あなたはなぜ理系クラスを選んだのですか?選ばなければ高校最後の年を楽しい一年で過ごせたのにね』と授業中に言われたのだ
ふざけるな
こっちだって理系クラスなんて選びたくなかったさ
文系クラスが良かった
それを進路の関係で無理やり理系クラスにしたのは
先生側だった
志望校の受験科目は文系クラスの教科で賄えたから
進級時の選択希望で文系のクラスを選択していた
それを職員室に呼び出して
担任、学年主任、理系科目担当教師の3人に囲まれて圧力をかけられた
半ば脅しのような言葉もかけられた
コイツら学校の進学率のことしか考えてないんだなと諦めた
そんなわけで地獄のような日々に足を踏み入れてしまった

適当に自転車を漕いで適当な場所で
高校に欠席の連絡を入れる
こんなのルーティンにしてはいけないし
するべきでもないのはわかっている

逃げてもいつかはそれと向き合わなければならないのもわかっているし
逃げたところで何か解決するのかと言うと
解決もしないし
なんなら逆に自分で問題を増やしてしまっている
休んだ分のノートをどうしようか?
写させてもらうような友人残念ながら同じクラスにはいない
嫌味しか言ってこない教師
それを愚痴る友人もいない
高校ってこんなハードモードだったのか

自転車を漕いで適当にウロウロする
バックの中身は実は自分のジャージだった
制服でうろくつわけにもいかないから電話をした後に着替える
高校の利点は鞄が自由なものだったことくらいか
中学のように指定のスクールバックだったら秒でバレてしまう

このサボりも何気にハードモードだ
いつまでもサボられる日々は続かないだろう
そのうち担任から連絡が来てバレるのがオチだ
それでも僕はこのサボりを止めることは出来なかった

それだけ逃げたかったのだ

逃げても逃げても逃げきれない現実との鬼ごっこは
長くは続かないだろう

自転車を漕ぎながらそう思った
適当に漕いでいたから自分がどこにいるのかも
まるでわからない
この道をこのまま先へ進んで行ったらどこに
たどり着くのだろう?
道路の始まりを見てみたいかもしれない
そんなくだらない事を考えているこの瞬間すらも
現実逃避の時間でありながら
同時にサボりがいつバレるかという恐怖も隣り合わせなのだ
いっそのことこのままどこにたどり着くのかわからないこの道をひたすら自転車で先に進んでみようか?

その勇気はなく僕は今日も時間を潰して
それっぽい時間に制服に着替え直して
帰宅するのだった

そしてまた同じことを翌朝も繰り返すのだ


『行ってきます』
バックの中に教科書なんて入っていない
不安と恐怖しか入っていないバックを自転車のカゴに
放り込むのだった



はい
雑談ブログです
高3の時の実話をベースにしています
高3の4月、5月くらいですかね
こんなことをしておりました(⌒-⌒; )
そしてその後にもっとデカいことやらかすのですが
それはまた別の話ですね()


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