南米大陸にある国ボリビア。
ここに、マディディ国立公園がある。
この国立公園には、アマゾンの深い深い森が広がっている。
珍しい鳥や動物の宝庫であり、魅了される人も多い。
しかし、ひとたび迷子になってしまえば、生きて帰ることが難しい魔境である。
2017年に入ってすぐ、25歳のチリ人男性マイコール・コロセオ・アクーニャ氏が、この深い森で迷子になった。
彼はアドベンチャー・ツアーでここへ来たが、仲間とはぐれてしまったのだ。
9日後、彼は奇跡的に発見された。
この時、彼は脱水状態であった。
それに虫や植物の棘に刺され、皮膚は傷だらけだったが、命には別状なかった。
しかし、彼はどうして助かったのか?
彼の証言によれば、
「猿のおかげで、命拾いした」
ということだった。
猿の群れについてゆくと、彼等は木から果物を落としてくれた。
そして、彼等は、自分達の隠れ家や水辺に、毎日連れて行ってくれたという。
この為、飢えをしのぐ事ができたのだ。
我々人間も偶然見かけた犬や猫、鳥が弱っていると、気にかかり、時には助けてやりたくなるが、猿も同じなのかもしれない。
猿は、人間に最も近い動物である。
猿も他の生き物に、情を見せる場合があるのだろう。