2016年7月の事である。
オーストラリア・ブリスベン市の北部で、1匹のコアラが自動車にはねられた。
幸い命には別状がなかったが、負傷したので、野生動物病院へと搬送された。
さて、この野生動物病院の関係者は、このコアラを見て驚いた。
左右の瞳の色が、違っていたからだ。
左目の瞳の色は茶色、右目の瞳の色は青い色をしていた。
病院関係者は、このコアラに、
Bowie(ボウイ)
と命名した。
この年の1月、世界的人気を誇ったイギリスのロック歌手デビッド・ボウイが亡くなったが、彼もまた左右の瞳の色が違っていた。
そこで、デビッド・ボウイにちなみ、「ボウイ」と名付けたのだ。
左右の瞳の色が違う事を、「虹彩異色症」と言う。
虹彩異色症の犬や猫は、よくいるらしいが、コアラの場合、ごく稀にしかいないという。