「世界一美しい建物は?」
と尋ねられた時、タージ・マハルやノイシュバンシュタイン城を挙げる人が、世の中には多いようだ。
世界一に挙げる人は、あまりいないようだが、ロシアの首都モスクワにある救世主ハリストス大聖堂も、大変美しいデザインをした建物である。
このモスクワの川沿いに佇む白壁で、金色のドームを持った建物は、ロシア正教会モスクワ総主直轄の首座聖堂にあたる。
ここは、正教会の大聖堂の中では、世界一高く103mある。
救世主ハリストス大聖堂が建てられたのは、1883年6月7日の事であった。
しかし、1931年、宗教の存在を否定するソビエトにより、爆破、解体された。
ソビエトが消滅し、国がロシアに戻った2000年8月19日、ようやく再建された。
そんなわけで、この大聖堂は、波乱の歴史を辿ってきたのだ。
現在、日本からロシアへツアー旅行する場合では、救世主ハリストス大聖堂は、立ち寄り先に、含まれてはいないようだ。
いくらデザインが美しくても、再建されてからまだ15年しかたたない建物では、歴史的価値がない。
だから、それも仕方のない事である。
これから、50年、100年、200年と時がたつうちに、歴史的な価値が出て、海外からの観光者も増える事であろう。
救世主ハリストス大聖堂の内部