「客家」とは、中原の戦火を逃れ、中国・福建省、広東省の山奥に棲みついた人たちの事を指す。
さて、客家は、「土楼」と呼ばれる集合住宅を作り上げた。
「土楼」は、外敵から身を守る為に、住居と砦を合体させた堅固な土壁作りとなっている。
画像を見てもらうと、わかるように「土楼」は、円形や四角形の風変わりな姿をした集合住宅である。
それゆえ、私は「珍スポット」として挙げたが、実は、2008年にユネスコの世界文化遺産に登録されていて、この建物は歴史的な価値が大ありなのだ。
世界遺産に登録された建物ながら、それぞれの土楼では、現在でも一族数百名が生活している。
日本から、土楼を見に行く場合、福建省南靖県(なんせいけん)にある「田螺抗土楼群(たるいこうどろうぐん)」が、一番アクセスがいい。
だが、直径73m、部屋数400室の最大の円楼「承啓楼」など、2万以上の円楼、角楼があるのは、福建省永定県(えいていけん)である。