ミュージカル「フランケンシュタイン」 | 虹がでたなら

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土曜日、東京建物Brillia HALLへ。
イープラス貸切公演で当たったミュージカル「フランケンシュタイン」を観ました。
フランケンシュタインは前回の公演でも観て、今回2回目です。
ビクター・フランケンシュタインと、アンリ・デュプレはダブルキャストですが、中川晃教さんと加藤和樹さんのペアを選びました。
ミュージカル俳優さんで、好きな人はたくさんいますが、歌についていえば、中川晃教さんと山崎育三郎さんが特に好きです。
前回のフランケンシュタインでも中川晃教さんの歌声に圧倒されました。

物語の舞台は19世紀ヨーロッパ。
科学者ビクター・フランケンシュタインは、死んだ人を蘇らせる研究をしていた。
戦場でアンリ・デュプレの命を救ったことで、二人は固い友情で結ばれ、アンリはビクターの研究を手伝うことに。
「新鮮な脳」を探す過程で殺人事件に巻き込まれたビクターを救うため、アンリは罪をかぶって死刑となる。
ビクターはアンリを生き返らせようと、アンリの首を持ち帰り、亡き骸に自らの研究の成果を注ぎ込む。
しかし誕生したのは、アンリの記憶を失った“怪物”だった。
そして“怪物”はビクターに復讐をはかる⋯。

とにかく、中川さんの歌声は素晴らしいです!
のびやかで自由自在。
艷やかで、会場に響き渡り、強い余韻を残す。
加藤和樹さんの歌声はしっとり、重みがあります。
2人の存在感は圧倒的です。
怪物として生まれ変わったときの加藤さんの演技は、どうしたらあんなふうに身体が動くのか?⋯と思うほど、怪物の不気味な動きを見事に表現しています。
顔の表情も、怪物としての不気味さだけでなく、自分の運命を呪う苦悩が伝わってきます。 

2幕では、場面が変わり、主要な俳優さんたちが全く違う役を演じるのですが、その変身ぶりも見事です。
ピエロのような姿をした役になる中川さんのエキセントリックな雰囲気が、また強烈な印象を与えます。
「クロスロード」もそうでしたが、こういう変わった役を演じるときの中川さんのはじけっぷりもとても好きです。

結末は悲しいし、全体的に暗い物語なのですが、それでもまた観たいと思えるのは、中川さんの歌と演技の力だと思います。
俺はフランケンシュタイン〜と歌い上げるラストシーンは、前回も今回も、くっきりと心に残っています。

今回は加藤さんとの相性も素晴らしかったです。
イープラスの貸切公演だったので、終演後挨拶などがあったのですが、中川さんがイープラスのポーズをするのに手が反対になっていて、それを指摘する加藤さんとのやり取りが微笑ましかったです。
最後に退場するときは加藤さんが中川さんをお姫様抱っこして、それも楽しかった。

再演があったら、きっとまた観てしまいそうです。