東京都美術館「田中一村」展 | 虹がでたなら

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先週のことですが、東京都美術館に行ってきました。
田中一村展が開催中。
「奄美の光 魂の絵画」…というタイトルが。
幼少の頃から作風の変遷をたどり、最後にたどり着いた奄美の風景画まで、見ごたえのある展覧会でした。
チラシより、「白い花」。
花の絵が美しかったけれど、特にこの絵が素敵でした。
しばらくはまっていたというケイトウの絵も凛としていました。
鳥が好きで、鳥の観察をしながら数々の絵を描いていたそうで、様々な作品の中にアクセントのように登場する鳥が、とても可愛らしく、存在感を放っていました。
最後の展示室は、奄美で描いた縦長の絵がズラリと並び、奄美の風景の中に入り込んだようでした。
田中一村さんといえばアダン…。
栃木県に生まれ、幼少期を過ごしていたそうですが、6、7歳頃に描いた絵がもう素晴らしく、すごい才能です。
田中一村さんの名を聞けば奄美の風景が思い浮かぶ…、独自の世界を作り上げた方ですね…。
奄美に行ってみたくなりました。

東京都美術館では、同時に現代作家の方々の展覧会も開催していました。
「大地に耳をすます気配と手ざわり」展。
6人の方々の作品が展示されていて、撮影可でした。
川村喜一さん。
2枚の写真を組み合わせた奥行きのある作品。
自然の生物を写した迫力のある写真も多くありました。
楽しかったのはミロコマチコさん。
絵本の世界を再現。


力強く、生命力を感じる絵。




「2匹の声」

作品を描いている動画が流れていましたが、森の中に布を張って、手を使ってダイナミックに絵の具を塗りたくっていき、少しずつ生き物が浮かび上がってきました。
まさに、命が生まれでてくるような印象でした。

倉科光子さん。
東日本大震災のあと、砂浜に生えてきた植物を描いた作品が並びます。
繊細で、静かな絵ですが、そこに描かれた植物の強さに感動します。
様々な表現の仕方があり、表現したい世界があり、どの方の作品もそれぞれの面白さがありました。