東京ステーションギャラリー「佐伯祐三」展 | 虹がでたなら

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東京ステーションギャラリーで開催中の佐伯祐三展を観てきました。
かなりの混雑でびっくり。
人気なんですね…。
強い印象を残す「郵便配達夫」。
パレットを持つ「立てる自画像」。
絵に命を捧げた、佐伯さんの人生が胸に迫ってくるような自画像。
佐伯さんと言えば、パリ。
「コルドヌリ(靴屋)」。
佐伯祐三さんについて、私が抱いている印象は、パリの街並み、グレーの空、白い壁。
今回の展覧会は、パリの風景の絵はもちろん、生まれた大阪、学生時代と帰国時代に過ごした東京を描いた絵もたくさんあり、新鮮でした。
こんな絵も描いていたんですね。
佐伯さんの絵では色に目が行きがちでしたが、東京の電柱、大阪の漁船の帆、パリの並木…、線の美しさも新たな発見でした。
「立てる自画像」は顔の表情が削り取られ、何やら不安をかきたてます。
そしてこの絵は、裏側に全く違う「夜のノートルダム」という絵が描かれていて、両方を観られるように展示されているのも興味深かった。
結核を患い、30歳という若さで亡くなってしまった佐伯さん。
病に苦しみながらも1日2枚、と目標をもって描いていたという意志の強さに驚きます。
反面、精神を病み、最期は精神病院で一人で亡くなっていったという寂しさ、2週間後には6歳の娘さんも結核で亡くなってしまったという悲劇に胸が締め付けられます。
それでも、これだけたくさんの素晴らしい作品を残してくれて、いろいろな感情を抱かせてくれて、佐伯さんの絵を観られることに感謝します。
家にある佐伯さんにまつわるもの。
このCDはeastern youthの「旅路ニ季節ガ燃エ落チル」…というCD。
この佐伯さんの絵にひかれて買ったのでした。