「her 世界でひとつの彼女」

ちょっと前の映画ですが。
代筆ライターとして働くセオドア(ホアキン・フェニックス)。
奥さんと別れ、悲嘆に暮れる日々。
そんな時、人工知能型OSサマンサと出会う。
声だけの存在のサマンサ。
声だけのやりとりだけれど、サマンサは優しくセオドアの言葉に答え、スケジュールを管理してくれ、時には仕事のアイディアをくれる。
頭の回転が速く、自分を励まし、包み、支えてくれるサマンサに、どんどん心ひかれていく…。
けれどサマンサは、自分だけの存在ではなく、数えきれない人たちとやり取りをしていることを知り…。
スマホに話しかければ、反応がある現在。
いつかはこんな時代が来るのかな。
OSの恋人、友達。
実像がないぶん、気楽に付き合えて、ひとりの時は寂しくないかも。
セオドアがサマンサに恋をして行く過程も素敵だけれど、周りの人たちとの関係にも気づいていき、仕事での自分の可能性も伸ばしていく姿にも心が温まる。
何より、セオドアがいろいろな人たちの代わりに書く、手紙の言葉がとても感動的。
誰かとの繋がりには、様々な形があること、形は様々でも心が通うのだということを感じた映画でした。