「星がひとつほしいとの祈り」 | 虹がでたなら

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原田マハ「星がひとつほしいとの祈り」。
様々な世代の女性を描いた短編集。

亡くなった母親との絆を知る物語だったり、女友達との友情の物語だったり、産婦人科での出会いの物語だったり。

それぞれの女性が、まわりの人たちや出会った人たちのエピソードや思いに触れて、心がほぐされる。

特に、本のタイトルにもなった「星がひとつほしいとの祈り」は、もうそのタイトルからして心ひかれました。
旅先で出会った盲目のマッサージ師の女性が語った、過去の恋と、献身的に仕えてくれた少女の話…。
切なく温かい物語。
「長良川」では、亡くなった夫を回想するのですが、出会いのシーンがほのぼの…。
原田マハさんの小説は、本当に言葉が美しくて好きです。

また、日本の各地が舞台として登場し、それぞれの地方の描き方も魅力的です。