山下清とその仲間たち 展 | 虹がでたなら

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わくわく・どきどき・しみじみ…なものたち

「裸の大将」として有名な山下清さんの作品展が、さくら市ミュージアムで開催されています。
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山下清さん、と言えば貼絵が有名ですが、10代の頃の鉛筆画を見たら、その正確さに驚きました。
対象をとらえる力も素晴らしいのでした。

そして、数々の貼絵が並びます。
江戸川の花火。
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河原で眺める人たちの体や服の模様の細かさ!!

トンネルのある風景。
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気の遠くなるような根気強い作業です。
この絵でいうと線路とか、線の部分には、こより状にしたものを貼ってあります。
だから、立体感が生まれます。

山下清さんは、全国を放浪したことで有名ですが、旅をしている間には、スケッチも貼絵も全くしなかったそうです。
ふらっと、入所していた施設「八幡学園」に戻ってきては、記憶を頼りに作品を作ったそうです。

イメージをする力がすごい…。

八幡学園で一緒に生活していた仲間たちの作品もありました。
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この人たちは、重度の知的障害を持っていた上に、視覚障害があった人もいたそうです。

文字も数も理解の難しい子どもたちが、こうやって対象を把握し、見事に表現し、時には独自の世界を作り。
美の才能ってなんなんだろうな…と考えます。

八幡学園では、「踏むな 育てよ 水そそげ」…を指導理念にしていたそうです。
子どもたちの才能を見出し育み伸ばし。
ひとりひとりの特徴をよく見て、その子の良さを引き出していたんだろうな…と感じます。