「さや侍」 | 虹がでたなら

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わくわく・どきどき・しみじみ…なものたち

松本人志さん監督のこの映画。
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脱藩でとらわれながらも、母親を亡くして笑わなくなった若殿を30日以内に笑わせれば無罪になる、と、毎日芸を披露する主人公「野見さん」。
演じるのは「野見さん」?
…って誰だろ??
不思議な存在感ですが。
映画初出演だそうですよ。
これからブレイクするのかな。

情けないお父さんが、たんたんと芸をし…少しずつはじけ…必死になって行く姿に、映画の中の観客と一緒に応援したくなるのでした。

体に墨を塗って、魚拓…ならぬ、人拓をするシーンが一番面白かった。

番人役の板尾創路さんと柄本時生さんのとぼけた感じがまた印象的で、特に、柄本明さんの息子?らしい、時生さんの表情にはつい目がいってしまいますよ。

野見さんの娘も合わせた4人で、次の芸を考える様子が温かかったです。

結末は、私はちょっと残念だったけど、これが武士の、松本さんの美学なのかな。

最後、唐突に歌いだす竹原ピストルさんは、私の好きな声で…、いい人見つけた!と思いました。
他の歌も聴いてみたいです。

そして…私がこの映画を見たわけは…、出演者に腹筋善之助さんがいたからです!
唯一無二の個性を放つ腹筋さん。
指の動き、首の動きだけで腹筋さんの世界を作る!?スゴイ人。

腹筋さんは、今ではすっかりメジャー!!な佐々木蔵之助さんらと「惑星ピスタチオ」という劇団を作っていたのです。
私が惑星ピスタチオを知ったのは解散後で、映像でしか見たことはありません。

メンバーそれぞれの演技は別々の舞台でしか見たことないのですが、腹筋さんの演技はすごいです!
主役のスター俳優が真ん中で演技をしていても、ついつい腹筋さんに目が行ってしまいます。

この映画の中でも…、やはりついつい腹筋さんの妙な体の動きに吸い寄せられてしまったのでした。