
カンディンスキーを中心に、「青騎士」の名のもと展開した、20世紀初頭の革新的芸術運動の中の作品たち…だそうです。
カンディンスキーというと、色彩が踊っているような抽象画を思い出します…。この絵のような。

今回は、写実的な絵もたくさん展示されていました。
でも…やはり踊っています!

家具も壁も人も。

自然も建物も。
青、黄、赤、紫、白、黒…
それぞれの色が自己主張しながらも、争うことなく、リズムにあわせてはねているような印象です。
見ていてこんなに楽しいのですから、
描いている時も、楽しんで描いていたんだろうな!…と思います。
特に楽しかったのがこの絵です。
「ムルナウ近郊の鉄道」。

列車が、歌いながら、はずみながら、走って行くようですよ!
明るくのどかな風景の中を。
こんな列車に乗ってみたくなります!
ポスターにもなった「印象Ⅲ(コンサート)」は、
実際に聞いたコンサートに刺激されて描いたそうですが、右側を占める黄色は、聴覚的な印象を表したそうです。
他の絵からも、音楽が聴こえてくるようでした!!
「青騎士」の他のメンバーの絵もありました。

フランツ・マルクの「牛、黄-赤-緑」。
アウグスト・マッケの「花の絨毯」。
マルクの絵には、「結婚したばかりの幸福感があふれている」…と解説にありました。
幸せを感じさせる二人の絵。
しかし…二人とも、第一次世界大戦で亡くなってしまいました。
マッケは27歳、マルクは36歳だったそうです。
カンディンスキーも、10数年一緒に過ごしたパートナー…ミュンターと、大戦がきっかけで別れています。
それを思うと、こんなに楽しい絵たちが生まれた幸せな時間もつかの間な訳で…、
より一層、踊るような色彩の明るさが、哀しく輝くようです…。
ところでこの美術館…、扉が多いです!!
隣の展示室に行くのに、少なくとも2つは自動ドアがあります。
出口までの間に、はたしていくつの扉があるのでしょう!?
今度行ったら数えてみます!