「カンディンスキーと青騎士」展 | 虹がでたなら

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わくわく・どきどき・しみじみ…なものたち

三菱一号館美術館で、2月6日まで開催されている展覧会です。
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カンディンスキーを中心に、「青騎士」の名のもと展開した、20世紀初頭の革新的芸術運動の中の作品たち…だそうです。

カンディンスキーというと、色彩が踊っているような抽象画を思い出します…。この絵のような。
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今回は、写実的な絵もたくさん展示されていました。

でも…やはり踊っています!

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家具も壁も人も。

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自然も建物も。

青、黄、赤、紫、白、黒…
それぞれの色が自己主張しながらも、争うことなく、リズムにあわせてはねているような印象です。

見ていてこんなに楽しいのですから、
描いている時も、楽しんで描いていたんだろうな!…と思います。

特に楽しかったのがこの絵です。
「ムルナウ近郊の鉄道」。
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列車が、歌いながら、はずみながら、走って行くようですよ!
明るくのどかな風景の中を。
こんな列車に乗ってみたくなります!

ポスターにもなった「印象Ⅲ(コンサート)」は、
実際に聞いたコンサートに刺激されて描いたそうですが、右側を占める黄色は、聴覚的な印象を表したそうです。

他の絵からも、音楽が聴こえてくるようでした!!

「青騎士」の他のメンバーの絵もありました。
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フランツ・マルクの「牛、黄-赤-緑」。
アウグスト・マッケの「花の絨毯」。

マルクの絵には、「結婚したばかりの幸福感があふれている」…と解説にありました。

幸せを感じさせる二人の絵。

しかし…二人とも、第一次世界大戦で亡くなってしまいました。
マッケは27歳、マルクは36歳だったそうです。

カンディンスキーも、10数年一緒に過ごしたパートナー…ミュンターと、大戦がきっかけで別れています。

それを思うと、こんなに楽しい絵たちが生まれた幸せな時間もつかの間な訳で…、
より一層、踊るような色彩の明るさが、哀しく輝くようです…。

ところでこの美術館…、扉が多いです!!
隣の展示室に行くのに、少なくとも2つは自動ドアがあります。
出口までの間に、はたしていくつの扉があるのでしょう!?
今度行ったら数えてみます!