前回、中古住宅を購入する前に建物外周部の基礎コンクリートの
ひび割れ(クラック)を調べましょうということを書いた。
ひび割れがあるといっても、問題のないひび割れもあれば、
その後の詳細調査が必要なひび割れもある。
その判断の仕方についてご紹介した。
まだ過去の記事をご覧になってない方はこちらもどうぞ。
基礎コンクリートの劣化-外周部のひび割れ(クラック)(2014.03.20)
ところが、この外周部のひび割れ調査には、ひとつ問題が
あるんです。
みなさんも一度は見たことがあるかもしれませんが、
基礎の外周部は見た目をよくするために、
化粧モルタルというものを塗っていることが多い。
さらに、意匠性を高めるために刷毛引き処理をしている
こともある。
こんな感じです。↓↓↓
こうなると、基礎自体のひび割れが分かりづらくなってしまう。
この化粧モルタルは薄い塗り物なんで、簡単にひび割れが入る。
構造上のものではないので、ひび割れが入っても何ら問題はない。
しかし、その下に隠れた基礎がひび割れて、表面の化粧モルタルも
つられて割れたのか、化粧モルタルだけが割れたのかが非常に
分かりにくいのが困ったもの。
その位置、向き、間隔、浮き等を確認して、総合的に判断していく
しかないのだ。
気になるようなら、専門家に確認をしてもらった方がよいだろう。
最終的には、中に潜ってその位置の内側から見ないと
わからないこともあるんです。
そうなんです!
基礎コンクリートの診断は内側から見ることに大きな意義がある。
中古住宅を買うなら、是非内側の基礎の状況を確認してもらいたい。
次回は、内側から見えるコンクリートの劣化調査についてご紹介します。