【前編】国際的な科学雑誌が『おむつなし育児の効果』論文掲載! | 和田智代のブログ

和田智代のブログ

大人が育ち、子どもが育つためのお手伝い

 

子どもの排泄に関わる
活動をしている私の耳に

ここ10年くらいの間に
教育現場の関係者から
よく入ってくるようになった
ショッキングな事実があります

幼児や小学生の間で
昼間おしっこやうんちを
漏らしてしまう子が
増加しているという事実!

 

調べてみたら
それを裏付ける論文も
発表されていました!

2015年に日本体育大学の

研究チームが実施した

 

日本全国約3,000の

保育所・幼稚園・小学校

中学校・高等学校を対象とした

 

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保育・教育現場でのこどもの「からだのおかしさ」に関する調査

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この調査によると

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なかなかオムツが取れない子

おもらしをする子が
ーーーーーーーーーーーーー

 

「最近増えている」と答えた

 

保育所園長が約50%

幼稚園園長が約70%


さらに!

小学校の養護教諭が約30%

中学校の養護教諭が7%

 

オムツがとれてからも

ずっとトイレが近くて
 

遊んでいる時や学校などで

尿がもれやすい状態が続く場合

ーーーーーーー

 過活動膀胱
ーーーーーーー


という病気が疑われます

 

膀胱の筋肉が非常に敏感で

勝手に収縮しやすい状態で
 

尿意を感じたあと
我慢がきかない状態です

子どもが過活動膀胱になる
主な原因は

ーーーーーーーーー

膀胱を支配する
神経系が未発達だから
ーーーーーーーーー


と言われています

しかし
その「未発達」の原因は
まだはっきりと
解明されていません
 

これまで長年にわたって

おむつに頼りすぎない育児の
研究&普及活動を行ってきた私は


ーーーーーーーーーーーーーーー

生まれてから3~4年もの間

おむつの中のみでの排泄という
動物として不自然な行為を
長期間続けたために


膀胱をコントロールする神経系が

本来発達するべき時期に
適切に発達しなかったことが


小学生になっても
昼間お漏らしする子が増えている

原因の一つではないか?

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

と考えてきました

そして!
 

国内外の研究論文を
リサーチしていたところ

欧米では
2,000年代になってから

私の仮説を証明するような

学術論文が
 

次々と発表されていることを
知ったのです!
 

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トイレトレーニング

(おむつ外での排泄)

の開始が遅れると

幼児期&学齢期になって
排尿コントロールの問題を

抱えるリスクが高まる

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さらに!

つい先月(2021年6月)
国際的な科学ジャーナルの

ーーーーーーー
Nature
ネイチャー誌
ーーーーーーー


のオンラインサイトで
(Scientific Reports)

中国の研究チームによる

ーーーーーーーーー
排泄コミュニケーションの遅れが
子供の膀胱・腸の機能障害の
有病率に与える影響
ーーーーーーーーー


という決定的な論文が

発表されているのを発見!


論文(英語)はフルバージョンで
こちらからダウンロードできます!


この論文の概要&結果は
以下のとおりです:

ーーーーーーーーーーー


今や世界的な傾向である
膀胱・腸機能障害※
で苦しむ子どもの増加

※子どもの膀胱腸機能障害とは
 おむつが外れた後の
 幼児期や学齢期になっても
 昼間のおしっこやうんちが
 コントロールできない症状

(トイレに間に合わず
 漏らしてしまう/

 ひどい便秘で苦しむ等)

中国でもここ数十年の間に
膀胱・腸機能障害の有病率が
大幅に増加している

同様に紙おむの使用量も
大幅に増加している

 

そこで
紙おむつの長期使用や

中国で伝統的に実践されてきた
おむつの外での自然な排泄

(EC/おむつなし育児)
の開始遅れと

膀胱・腸機能障害との関係を
明らかにするために

中国本土の12の都市の
幼稚園と小学校を対象に
横断的な研究を行った

対象となったのは
4歳から10歳までの
子ども10,166人

その結果、以下が明らかに:

✅4歳~10歳の子どもの
  25人のうち1人が

  排尿や排便を
    コントロールできない
    『膀胱・腸機能障害』
    と診断された

✅紙おむつを長期間使用した子ほど
    膀胱・腸機能障害の
  有病率が高かった

✅生後12ヶ月以内に
 『おむつ外での排泄』

  を開始した子ども
    開始しなかった子ども
  膀胱・腸機能障害の有病率は
   それぞれ1.36%15.71%だった

 

 ※おむつ外での排泄とは、乳児期よりおむつ外(おまる/トイレ)での排泄を経験すること

今回の研究では
紙おむつの長期使用(特に昼間)と

おむつ外での自然な排泄
(おむつなし育児/EC)
の開始の遅れが


幼児期や学齢期の子どもが
膀胱腸機能障害になる
重大なリスク要因である事実が
明らかになった

 

ーーーーーーーーーー

 

この調査結果は
おむつなし育児の活動を通じて
私が長年感じてきたことと
一致するものでした

 

・・・

・・・

・・・


人間の子どもが

寝返りしたりハイハイしたり

立ったり歩いたり

できるようになる時期が

 

個人差はあるけれど

だいたい決まっているのと同様に

 

排泄コントロールという

身体感覚についても


敏感期/臨界期が
存在するのではないかと
考えてきました

だから今
赤ちゃんの頃から
なるべく自然な排泄を
経験させてあげることの重要性が

国際的な科学ジャーナルで
認められる時代になり
とても嬉しく思っています

 

一方でこうした事実は
日本ではほとんど知られておらず

研究もほとんどされていない実情を
とても残念に思っています・・・
 

世界的に増加している
幼児期&学齢期の
膀胱腸機能障害

ーーーーーーーーーーーーー

おしっこ&うんちが
コントロールできない子どもたち

ーーーーーーーーーーーーー


をこれ以上増やさないために
 

日本でも専門家が
実情を正確に把握して


対策をとってもらえるように

なってほしいという願いから

子育てに関わる専門職や
赤ちゃんの親を対象とした

 

ーーーーーーーーーーー
0歳からの自然なおむつ外しアドバイザー養成講座
ーーーーーーーーーーー

などの活動を通じて

子ども本来の自然な排泄の姿や
子どもの排泄トラブルの現状について
私は発信し続けてきました


だって

 

小学生になって

昼間学校で
おしっこやうんちを

漏らしてしまうって

 

本人はどんなに
みじめで悲しい思いを
していることか・・・

想像するだけで
心が痛みます


人間としての尊厳に
関わることです・・・

・・・

・・・

・・・


次回のブログでは

ーーーーーーーーーーーーーーー
国際的な科学雑誌が
"おむつなし育児の効果"論文掲載!
ーーーーーーーーーーーーーーー

「後編」として

ーーーーーーーーー
何歳頃までに
おむつ外しをすると
膀胱腸機能障害のリスクが
低くなるのか?
ーーーーーーーーー


について

海外の別の論文データを基に
お伝えしますね!

お楽しみに!
 

・・・

・・・

・・・


これからもこのブログで
赤ちゃんとの排泄コミュニケーション
(おむつなし育児)はもちろん

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【和田智代プロフィール】

愛知県名古屋市出身

短大の保育科卒業後
実家の保育園にて
保育士として勤務した後

20代後半に米国の大学に留学し
途上国支援について学ぶ

帰国後、国内の大学院にて
国際開発学修士号取得

30代~40代は
発展途上国での母子保健事業に従事し

アジア・アフリカ・ラテンアメリカ地域の
数十か国の保健省をカウンターパートとして

社会調査やプロジェクトマネジメント
ワークショップ・ファシリテーター等の
業務に従事する

40代後半にうつ病になり
約2年間の療養生活を経た後

津田塾大学教授三砂ちづる氏による
「赤ちゃんと排泄」に関する
研究に関わったことを機に

三砂氏および研究チームメンバーと共に
「おむつなし育児研究所」を立ち上げ
所長に就任

 

現在は、神奈川県開成町に
自宅兼オフィス『じねん堂』を構え

『赤ちゃんとの排泄ケアを通じた
 コミュニケーション』
 (おむつなし育児)

など

大人と子どものコミュニケーション
に関する様々な講座を全国で展開

 

語学力を生かし
子育てに関する海外の
先進的な育児関連本の翻訳もこなす

 

二人の息子を持つ母親でもあり
息子たちを日本・メキシコ・米国で
出産・育児したため
海外の出産・育児・留学事情にも詳しい

 

生活の場である神奈川県開成町では
NPO「あしがら農の会」に所属し

農薬や化学肥料を使わない
「米づくり・みそ造り・野菜づくり」を通じ
ささやかな自給的生活を楽しみながら

地域の仲間と共に
「食の安全」について考える活動も行う
 

★学歴

・名古屋大学大学院 国際開発研究科 修士号取得
・米国World College West 教養学部 国際開発学科卒
・名古屋市立保育短期大学 保育科卒


★資格

・プロコーチ(チームフロー)
・メンタルケア・スペシャリスト(メンタルケア協会)
・瞑想インストラクター
・保育士 幼稚園教諭
・ワークショップ・ファシリテーター(ワールドカフェ等)
 

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